施工事例
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築60年厨房の土間モルタル破損で60cmの穴が!樹脂モルタルも使い補修 東大阪市
2025.06.13


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地域 :東大阪市S店様
建物の種類:木造2階建て
築年数 :約60年
工事の種類:土間補修
施工箇所 :厨房床
作業人員 :約5人工
施工期間 :約4日間
費用 :約15万円
施工内容
- 砂・砂利を充填して地補強
- 型枠取り付け・モルタル充填
- 型枠撤去
- 溝側面にプライマー材塗布
- 溝側面を樹脂モルタル成形処理
- ノロ掛け
飲食店を営んでいるお店から、「厨房の土間モルタルが破損している」と直接お問い合わせをいただきました。
現状確認に伺うと、経年劣化のクラックが多く、問い合わせ箇所のモルタルは剥がれ60cm角の穴ができている状態です。
工事するまで、割れたモルタルは穴の中に置かれていました。
木造2階建て・築60年のこちらのお店は、工事やリフォームをされたことはありません。
厨房の土間に空いた穴の横には排水溝が通っていますが、その溝も傷んでいます。
厨房で水を使うと溝から水が流出し、上記画像のように毎日水が溜まってしまう状況でした。
モルタルのクラックは前からあり、店主が割れた部分を外してみると、その下が空洞になっているのを発見したそうです。
モルタルの下に敷いている土が水で流出し、空洞になっている状態です。
店主が「放置できない」と判断され、対応できる業者をネットで探し、当社ホームページを見てお問い合わせに至りました。
土間補修をお考えだったので、下地の補強・モルタル仕上げや防水仕上げをご提案。お店が4日間お休みの期間に、モルタル仕上げの補修工事を実施しました。
今回の補修工事は以下の流れで行っております。
1.水抜き
施工するにあたり、穴の中に水が溜まったままだと作業できません。
作業開始の時には水が抜けている状態にするために、事前にお店の方に水を抜いておいていただきました。
作業開始時には、写真の通り水がしっかり抜けている状態です。
2.【1日目】砂・砂利を充填して下地補強
まずは下地の補強をするために、砂を充填します。
今回の事例では、空いた穴から水が流れた時に土間の砂も流出していました。
残っているモルタルの下にも空洞があり、砂や砂利を充填しなければモルタルのクラックが進んでしまうためです。
穴の深さは約15cmなので、砂を5cm・砂利を5cmほど充填して転圧(圧力をかけて締め固めて強度を上げる)します。
その上からモルタルを塗ります。
砂を充填した後は、砂利も充填します。
上の写真のように、しっかり下地を充填しました。
3.【1日目】型枠取り付け・モルタル充填
下地の充填が終わったら、型枠をセットしてモルタルを塗っていきます。
写真のようにコテでモルタルを乗せていきます。
写真の木枠の横には排水溝があります。
大きく空いた穴全体に、丁寧にモルタルを乗せます。
下地で充填した砂利は、転圧しして締め固めた状態です。
モルタルの厚みは3~4cm程度で充填し、周りと段差ができないよう配慮しながら作業します。
モルタルを塗り終えた状態です。
ここまでが1日目の作業となります。
次の日にはモルタルが固まるので、それまで型枠は外しません。
4.【2日目】型枠撤去
1日目で充填したモルタルが固まっているところから作業スタートです。
まず型枠を外し、バリは綺麗に除去しておきます。
5.【2日目】溝側面にプライマー材塗布
溝の土手を樹脂モルタルで作るので、密着性を高めるために溝側面にプライマー材を塗布します。
6.【2日目】溝側面を樹脂モルタル成形処理
溝の土手部分を樹脂モルタルで成形しました。
樹脂モルタルはセメントモルタルより強度・耐久性が高く、劣化しにくい素材です。
2日目の作業はここで終了です。
7.【3日目】ノロ掛け
2日目に成形した樹脂モルタルに「ノロ掛け」をします。
土手部分で使った樹脂モルタルは、セメントモルタルと見た目が異なります。
見た目を統一して仕上がりを綺麗にするために行うのが、この「ノロ掛け」です。
4日目で、上記のノロ掛けを乾燥させます。
これで作業は完了です。
まとめ
土間のモルタルを補修したところ、水たまりも解消されて問題なく使えるようになり、ご依頼主の店主様も喜んでいました。
下地も充填したので、砂と砂利をしっかり転圧して隙間なく敷き詰めるよう配慮しました。
今回はお店の既存の仕上げと併せてモルタル仕上げにしましたが、可能であれば防水仕上げにした方で水が染み込まず、お掃除もラクになります。
特に飲食店では絶え間なく炊事をしますから、土間に穴が空いて水が溜まると衛生的にも問題です。
被害を最小限にするためにも、クラックが発生した時点で補修することをおすすめします。