施工事例
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鉄骨4階建てビルの防水交換|台風後に確認するとシート防水が剥がれていた 大阪市
2018.12.25
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屋上のシート防水が剥がれているので交換して欲しい
大阪市浪速区のビルのオーナー様からのご依頼で防水交換を行なった事例です。
築約20年で鉄骨4階建てのビルは、新築当時から防水交換したことないとのことで、以前から、ときどき天井の端っこから雨漏りがあり、防水工事は検討されていたそうです。
この年の台風の後に、屋上の様子を見にいったところ、アンテナが倒れており、防水も想像以上にひどい状態で、シート防水が捲れていたため、すぐに交換が必要と思われて、弊社に連絡いただきました。
現地にお伺いして、確認したところ、既存防水は塩ビシート防水で、シートが経年劣化で縮んで突っ張って隅からはがれていました。
シートがよれてデコボコになり水溜りも出来ている状態でした。
今と同じ塩ビシート防水はやめて長持ちする防水に交換希望
お客様は、ひどい状態になった塩ビシート防水をみて、今度は違う防水にしたいとお考えでした。
揺れやすい鉄骨造りで広い屋上でしたので、FRP防水よりは、ウレタン防水が適していると考えられました。
ウレタン防水の中でも、通気シートを入れるウレタン通気緩衝工法は、長持ちする上、経年劣化でデコボコになった床面をシートである程度平坦にできます。
なぜ通気緩衝工法が長持ちするかと言うと、内部に水がとどまりにくく熱を逃がす構造だからです。
また、防水表面にデコボコが残っていると水が溜まり、その部分から防水劣化しやすくなりますので、凹凸を解消できるのもメリットのひとつです。
オーナー様は、平日の日中はビルにいらっしゃるとの事で、平日に作業をして欲しいとご希望でした。
アンテナは電気屋さんに頼んで事前に撤去してもらってから、防水交換工事にお伺いしました。
施工内容
- 既存シート捲り
- カチオンフィラー下地処理
- 改修ドレーン取り付け
- 通気緩衝シート貼り
- 脱気筒の取り付け
- ウレタン防水材塗布
- ウレタン防水材2層目塗布
- トップコート剤塗布
シート防水が捲れた屋上をウレタン防水に交換する工程
1.既存シート捲り
端から捲れてきている既存シート防水を剥がします。
捲れている部分はそのまま手で剥がし、それ以外の部分も密着してない状態ですので、端部をカットしたらすぐにはがれました。
シートの継ぎ目のジョイントごとにビスで固定されていたので、ビスも取り除ました。
2.下地調整
カチオンフィラー下地処理材で、床表面をある程度まで平坦にします。
立ち上がり部分に下地が見えている箇所や、床面にも凸凹があり、さらにシートを固定していたビス穴もありましたので、それらを埋めて表面を整えました。
下地調整には防水接着を良くする働きもあります。
3.改修ドレーン取り付け
鉛製の改修ドレーンをハンマーで叩いて形を合わせながら、排水口に取り付けます。
4.通気緩衝シート貼り
防水前に、通気緩衝シートを床面に隙間なく貼っていきます。シートとシートは専用のジョイントシールでつなぎ合わせました。
5.脱気筒の取り付け
蒸気や熱せられた空気が防水層内部にとどまらず抜けていくように脱気筒を取り付けました。
設置箇所は排水口から離れた高い位置を選びます。
6.ウレタン防水材塗布
通気緩衝シートの上からウレタン防水材を塗布します。立ち上がりは固めの液を用意しました。
7.ウレタン防水材2層目塗布
防水層の強度を上げるため、ウレタン防水材を重ね塗りしました。
8.トップコート剤塗布
最後に防水の表面を保護するためのトップコート材を塗布して作業は完了です。
シート防水をウレタン防水に交換して雨漏りも止まった
工事後に、確認のお電話をしたところ、お客様は雨漏りが止まったとお喜びでした。
新築から一度も屋上防水を交換していない、普段あまり屋上に行かない、というような物件は、思いのほか防水が傷んでいる可能性があります。
また、少しでも雨漏りがある場合、本来は水が入ってはいけない建物内部に、外から水が入り込んでいるので、「まだ大丈夫だろう」と思わず、早めにプロに相談されることがおすすめです。