施工事例
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外れかけの雨樋の補修とシーリング・外壁塗装で雨漏りを止める|大阪市都島区のマンション

2023.06.29

外れかけの雨樋の補修とシーリング・外壁塗装で雨漏りを止める|大阪市都島区のマンション
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地域   :大阪市都島区
工事の種類:足場・補修・シーリング・塗装など
施工箇所 :外壁
建物の種類:鉄骨4階建て(ALC外壁)
築年数  :約35年
施工範囲 :約170㎡
作業人員 :約30人工

基本情報

費用
約90万円
工期
約2週間

施工内容

  1. 足場を組む
  2. 外壁の破損部をはつり、モルタルで補修をする
  3. 雨樋(金具)が外れかけている部分を補修する
  4. 外壁目地やサッシまわりのシーリングを行う
  5. 外壁塗装をする(下塗り~中塗り~上塗り)

「マンションの部屋や廊下で雨漏りがある」と、マンションのオーナー様よりご連絡をいただきました。
マンションの場所は、大阪市都島区です。オーナー様とは以前よりお付き合いがあり、別の物件の工事を任せていただいたことがあります。


マンションは鉄骨4階建て、ALC外壁でした。ALC外壁とは、“軽量気泡コンクリート”を加工してできたパネルで構成した外壁のことです。
外壁塗装は他の業者さんが行ったことがあるそうですが、現場を確認した印象では美観重視の塗装のみ行い、劣化箇所の補修はされなかったようです。

雨漏りは、雨量の多い時に発生するそうです。
経年劣化のほかに、建物の外壁には破損箇所(台風などで何か物が飛来した可能性)や、クラック(ひび割れ)が見られました。


また、サッシまわりのシーリングも劣化していました。


こちらは、外壁に沿って付いている雨樋(あまどい)です。
雨樋の付け根が外れていることが分かります。以前の他社さんの工事では、簡単な補修しかされなかったようです。
そこで今回は、仮設足場を組んだうえで、外壁の下地補修・雨樋の金具の固定・シーリングのやり直し・外壁塗装などを行うことを提案し、工事に至りました。

今回の雨樋補修・外壁塗装などの工事の流れ

それでは以下で、今回の工事の流れを解説します。
今回は外壁全体ではなく、雨漏りが起きている箇所に絞って(裏面1面・左側面の3分の1)、塗装を行いました。

【1】足場を組む


いつもお願いをしている足場屋さんに、今回も依頼をして足場を組んでもらいました。
作業する側としての要望を分かりやすく伝えて、作業がしやすい足場をいつも組んでもらっています。

【2】外壁の破損部をはつり、モルタルで補修をする


破損箇所の周囲にスプレーでマーキングを行ってから、破損箇所を無理なくはつれるところまではつっていきます。
外壁ALCのこの箇所が破損した原因はおそらく、普段の建物の揺れのダメージがある部分に、台風・強風で何か物が飛来した時の衝撃が加わったからだと思います(何か物がぶつかった形跡がありました)。


破損箇所をはつった凹み部分へ、樹脂モルタルを刷り込んで補修しました。
見た目は後の塗装で目立たなくなりますが、それでも周囲の外壁と、できるだけ綺麗に・平滑に馴染ませることがポイントです。

【3】雨樋(金具)が外れかけている部分を補修する


雨樋は、写真のように取付金具の土台が外れている部分がありました。
当然このままでは雨樋が外れて落ちてしまうリスクがあるので、しっかりと補修していきます。

補修の流れとしては、「浮いている部分を樹脂モルタルで固める」⇒「新しい金具(アンカー・ビス)用の穴を開ける」⇒「ビス(釘・ネジのこと)が抜けにくいように、穴の中にエポキシ樹脂を注入する」⇒「アンカーを打ってビス止めする」というようになります。

以前の他社さんによる補修では、ALC外壁に直接ビス止めをしただけのようです。しかしそれでは強度が足らず、実際に雨樋は再度外れかけているので、「より強固な方法にしよう」と上記の方法で補修を行うことに決めました。


雨樋の金具の土台部分を、樹脂モルタルで補修しました。


新しくビス止めをするための、穴を開けます。


ビスが抜けにくくなるように、穴の中にエポキシ樹脂を注入しました。


雨樋金具用のアンカー、およびビスの取り付けを行いました。


外壁に沿う配管の金具については、ちぎれてしまっているものもありました。
その部分には、新規の金具を用意し、上の写真のように取り付けています。

【4】外壁目地やサッシまわりのシーリングを行う


外壁目地は、既存のシーリングの上に新しくシーリングを打つ「増し打ち」を行いました。
既存シーリングをそのままにしておいたのは、剥がすと下地までボロボロに剥がれてしまう可能性が高いと判断したためです。


サッシまわりのシーリングは、経年劣化が進んですでに剥離しているため、1度綺麗に撤去を行いました。
既存シーリングにカッターナイフで切り込みを入れて、ペンチで無理なく引き出して撤去します。


その後、既存シーリングを撤去してできた溝に、新しいシーリング材を打ち込んで仕上げました。


経年劣化が進んだ窓ガラスのパッキンからは、雨水が入り込んでいました。
そこで既存のパッキンは切って、シリコンシーリングを新設しました。

【5】外壁塗装をする(下塗り~中塗り~上塗り)

最後に、外壁塗装を行いました。
下塗りには「微弾性フィラー」を、中塗り・上塗りには「水性シリコン樹脂塗料」を採用しています。
古いALC外壁は細かいクラックが発生しやすいため、微弾性フィラーをしっかり塗って保護することが重要です。


中塗りをしている様子です。


上塗りをしている様子です。


雨樋にはケレンがけ(やすりがけのような作業)を行って、後に塗る塗料が定着しやすいようにします。


塗料を塗って仕上げた、雨樋です。


以上の工程をもって、今回の補修工事・塗装工事は完了です。

まとめ

工事完了後、雨漏りは無事に止まりました。
以前他社さんで行った工事と異なり、美観を整えるだけでなく補修も重視した工事内容だったので、オーナー様はとても安心してくださり、喜んでくださいました。

今回のマンション(築35年)のように古いALC外壁は、工法に弱点があるために、細かいクラックが発生することが多いです。
クラックが進行すると雨漏りの原因となるため、定期的にALC外壁やサッシまわりの状態をプロに診断してもらうことをおすすめします。

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