施工事例
works
ビルのシート防水がヨレヨレで漏水… 大阪市 Sビル
2015.10.08
-
before
-
after
10年以上前から雨漏り
今回は、大阪市にあるRC造4階建てのSビル。
新築時が30年前ぐらいで今まで補修をした事は無いらしく、10年以上前から雨漏りしていて気になってはいたが、使っていない部屋だったのでそのままにしていたようです。
そして、弊社にご依頼を頂きました。
ヨレヨレになった防水シート
雨漏りの直接の原因は、加硫ゴムシートの劣化でした。
劣化といっても軽度の劣化ではなく、中から捲れているところが多く、ヨレヨレになっているような重度の劣化状態でした。
さすがにこのような状態になると、防水効果を発揮する事が出来ず、漏水をしてしまいます。
雨漏りを放置すると
RC造の場合、雨漏りを放置すると、構造体の鉄筋などに錆が発生する原因になります。
錆が出る時には、化学反応によって熱が発生し鉄筋が膨張して、周りのコンクリートが割れてきます。
こうなっては柱など構造体の耐久性が落ちることになりますし、ひび割れにより屋上だけでなく外壁メンテナンスの費用も増えます。
最悪の場合は、外壁の崩壊などもありえます。
木造の場合は、シロアリの住みやすい環境をつくることにつながります。
その為、放置はできる限り避けて早期対策をする事によって最終的に家全体のメンテナンス費用を下げることになります。
基本情報
- 費用
- 約20万円
- 工期
- 約1週間、6人工、施工面積 約30㎡
施工内容
- 既存防水シート捲り
- ケレン掛け
- プライマー材塗布
- ポリマーセメント塗膜防水層の形成
- トップコート塗布
漏水原因の調査
漏水原因箇所の状態です。少しヨレているのが分かります。
脚立で降りて、状態を確認すると。
このように、ほぼシート防水自体が劣化して剥がれてきており、ヨレヨレの状態になってました。
これでは防水効果を発揮できないので、漏水してしまいます。
施工開始
先ず、既存のシート加硫シート防水を捲っていきます。
全て捲り終えると、下地にサビ色がついており、水の染み込んだ後も見えます。
サビ色と言いましたがサビではなく、これは加硫ゴムシートの接着剤などの
成分が劣化をして溶けだし、このような状態になっています。
下地表面のケレンがけを行い、既存防水シートの接着剤等でガタガタになった下地を平滑にしています。
全てにケレンがけと清掃を行いました。
このクラック部に水が染み込んでいた為、乾燥を待ってからクラック補修作業に入ります。
排水口はかなり劣化をしています。
排水口の内部に改修用ドレンを取り付けました。
※これは、内部で劣化して穴が有った場合の漏水を防ぐために行っています。
クラックの補修をした後で、ポリマーセメント系のプライマー材を塗布しています。
ポリマーセメント系防水層形成の為、補強布を貼りつけています。
※この補強布は防水層形成の上で非常に重要で、建物自体の揺れで起こるクラックなどに追従して防水層が割れるのを防いでくれます。
立ち上がり部も床面と同様にポリマーセメント防水層を形成していきます。
更にポリマーセメントを塗布していきます。(全部で3回塗布を行い3層形成します)
防水層を形成した後、トップコートを塗布していきます。
防水層を形成した床面にもトップコートを塗布していきます。
トップコートを全てに貼りつけて、作業完了です。
実は、この施工場所はコスト削減の為に、足場を設置せずにこの脚立を使って降りていました。
ヤマナミから一言
今回は、クライアント様の要望によりコストを下げる事に注力して作業を行わして頂きました。
コストを下げると言っても、手抜き工事をするのではなく、使う材料や方法を工夫して安く済ませるというものです。
その為、加硫ゴムシートを剥がさずに行うには塩ビシートが良いのかと思ったのですが、想像以上の劣化で既存防水層を剥がさないと次の防水に影響がでると思った為、剥がして塩ビシート防水をすると余計に高くつきますし、ウレタン塗膜防水よりも少し安価なポリマーセメント防水を行わせて頂きました。
もし、塩ビシート防水にしていた場合、およそ30万程のコストが掛かったと思います。
そういう意味では、今回はものすごく安く済みました。
大阪で漏水工事を他社で見積もりをしたけど高いなと感じた場合や、本当に適切な工事なのか不安に思う場合、防水市場の株式会社ヤマナミにご相談いただければ、御要望に応じた適切な御提案をさせて頂きます。