施工事例
works
ビル屋上にかぶせ工法で塩ビシート防水工事 大阪市阿倍野区 Eビル
2016.04.15
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経年劣化したアスファルトシート防水
今回は、大阪市阿倍野区にあるRC造4階建てのEビルです。
既存の防水はアスファルト露出防水で、築20年ほど経過しているので、ところどころで劣化し破損が見られました。
アスファルト防水が劣化すると、繋ぎ目のところが浮いてきたり、シート全体がよれよれになってきます。
そして、防水効果がなくなり、雨漏りをしてしまいます。
今回、大きな雨漏りはありませんでしたが、防水工事を行うことになった要因は、排水ドレーン廻りから漏水でした。
しかし、劣化の具合からみて近いうちに全ての防水をやり替えないといけないので、どうせなら一度にすべてやり替えた方が後々費用が掛からないので、全体に塩化ビニル樹脂系シート防水の機械固定工法を提案させていただきました。
かぶせ工法で既存防水層の上に塩ビシート防水
かぶせ工法とは、既存防水層の上に新しい防水を被せる工法のことです。
防水の施工は2種類あり、既存の防水を撤去しないといけない撤去工法があります。
どちらが良いというものではありませんが、かぶせ工法はゴミが出ないうえに撤去をする時間が掛からないので、工事コストの低下につながります。
ただし、キレイにかぶせるためにも下地処理は必要になります。
塩ビシート防水の機械固定工法について
塩化ビニル系樹脂シートの下に既存の防水材から成分が移行して劣化しないように、絶縁シートを張ってから、塩化ビニル系シートを貼ります。
ただこれだと、接着しないので、絶縁シートを張った後で、等間隔に円盤状の固定金具を配置して、ビスみたいなアンカーを打ち込んで固定をします。
そして、その上から塩化ビニル系シートを貼り、上から直接固定金具の部分に、専用のIHヒーターで、中の金具を温めて、塩化ビニル系樹脂シートを溶かして接着を行います。
この円盤状の固定金具で固定することから、機械固定工法もしくはアンカー固定などと呼ばれています。
基本情報
- 費用
- 約270万円
- 工期
- 25日間、40人工
施工内容
- 資材搬入
- 絶縁シート用ボンド塗布
- 絶縁シート貼り
- 円形固定金具(ディスク)
- 改修用ドレン取付
- 塩ビシート貼り
- IHヒーターで接着
- 塩ビシートのジョイント部溶着
- 架台部へウレタン塗膜防水
かぶせ工法を用いた防水工事の工程
資材を搬入しています。
白い大きなものが絶縁シート、茶紙のポール上の物がリベットルーフです。
既存防水層に絶縁シート用ボンドの塗布をしています。
絶縁シート用のボンドを塗布してから、絶縁シートを張りつけています。
絶縁シートの貼りつけ状況です。
固定金具(ディスク)を絶縁シートのジョイント部分の上から、アンカー固定をしています。
ディスクの取付状況です。
塩ビ製の改修用ドレンを取付けています。
下の鋼板は、溶着のために取付けています。
塩ビシートを順々に貼っていっています。
専用のIHヒーターで、塩ビシートの下にある固定金具に熱を加えて、塩ビシートと溶着させています。
塩ビシートのジョイント部に、融着させるための液体を付けています。
エアコンの室外機を置く架台部はウレタン塗膜防水を施しました。
架台部のウレタン塗膜防水完了。
これで、屋上のアーキヤマデのリベットルーフSGMを利用した塩ビシート防水の機械固定工法が完了しました。
ヤマナミから一言
Eビルは、既存のアスファルト防水が20年そのままにされていたということで、経年劣化していました。
その為、E様には、全体的に痛んでいたので、漏水している箇所だけ補修するよりも全体の防水をやった方が後々の補修費用が安く済みますよ。と、お伝えをさせていただいたところ、 前の防水層をめくって工事をしないといけないから高くなるんじゃないの?という風に思われていたようでした。
工事をする場所にもよるので必ずとは言い切れませんが、既存の防水層を残した状態で新しい防水を施すことも可能です。
そして、今回の屋上は、既存防水層を残した状態でできる”かぶせ工法”を採用できたので、かなり工期と費用を抑えることができました。
ものすごく高額になるのではないか?と感じるところですが、漏水をして下地などを痛める前に防水工事を行う事で、思ったよりも安く済むことにもつながります。
アスファルトシート防水も塩ビシート防水も経年劣化でであれば浮いて来たりしてきていると思うので、こういったサインがみられたらお気軽にご相談ください。
費用を抑えるかぶせ工法の塩ビシート防水工事は、大阪のヤマナミにご相談ください。