施工事例
works
ビルのトイレ改修時の防水工事~便器を和式から洋式に交換~大阪府
2016.05.02
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トイレを和式から洋式に改修するから防水してほしい
大阪市西成区にあるKビルの事で、工務店様より「男子トイレを和式から洋式に改修工事を行うから防水をしてほしい」とご連絡を頂きました。
内容はそのままで、便器を交換する際に既存の防水層が剥がれてしまうので、新たに防水工事をするか、防水自体を補修するかのどちらかが必要があります。
今回の既存防水層はアスファルト防水だったので、新たに防水工事を被せるように行うと繋ぎ目がキレイにならないので、同じアスファルト防水を使って、トーチ工法による補修を行いました。
アスファルト防水のトーチ工法とは
アスファルト防水は、繊維質のシートにアスファルトを染み込ませたものを敷き詰めて防水層を形成するものですが、施工方法は3つあります。
- 熱工法
- 常温工法
- トーチ工法
それぞれ、特徴のある防水工法です。
1.熱工法
アスファルトが溶けるという性質を利用して、220~270度の温度の窯を焚いて、防水工事用のアスファルトを溶かします。
そして液状と化したアスファルトをアスファルト防水用のルーフィングの間に入れて融着させます。
このアスファルトは、ものすごく固まるのが早い為、防水効果が早くから現れます。
ただし、アスファルトが溶ける温度が220~270なので火傷をしたり、アスファルト特有の道路工事をした後のような臭いが発生します。
2.常温工法
改質アスファルトルーフィングを何層にも貼り合わせて行うもので、熱を使わないので火傷の恐れや臭いがありません。
3.トーチ工法
専用のアスファルトシートの裏面をバーナーで炙って接着させていきます。
これは熱工法よりも手軽に作業できますが、バーナーで溶かすという事から広範囲な防水工事には向いていません。
部分的な補修や部分的な防水工事に最適な工法です。
また、相性の出やすいアスファルトシートに補修を行う時にも向いている防水工事です。
トイレ防水の重要性
トイレの防水は何度も小まめに行うものではありません。
基本的にはリフォームを行ったり、トイレの便器を交換したりするときにしか行わないので、何十年も防水がほったらかしになります。
ただ、防水層が悪くなると、2階のトイレの場合は知らない間に下階に水が漏れたり、1階の場合は基礎部分に漏れたりと、一つも良い事がありません。
その為、便器の交換をした時は、必ず防水工事が必要です。
また、トイレの内装がタイルの場合はアスファルト防水が多く、施工範囲の小ささと容易さからウレタン塗膜防水をしようと考える方もおられるかもしれませんが、相性が悪いのでアスファルト防水を行うことをお勧め致します。
基本情報
- 費用
- 非公開
- 工期
- 1日間、1人工
施工内容
- 既存トイレの撤去と解体
- 撤去した箇所の左官処理
- 施工箇所の清掃
- 防水のためのプライマー材の塗布
- アスファルトシート防水 トーチ工法にて防水層の補修
- 防水層形成後にトンボ取付
ビルの2階のトイレの防水補修工事
先ず、既存の便器などを撤去していきます。
撤去したところを左官処理を行っていきます。
左官処理を行った後の写真です。
細かな部分の清掃を行っています。
汚れてたり、砂があると防水層のはがれの原因になるので丁寧に取り除きます。
アスファルト防水用のプライマー材を塗布しています。
同じように補修箇所全てにプライマー材を塗布します。
配管の廻りが弱くならないように増し貼りを行います。
もう片方の配管部分を増し貼りします。
アスファルトシートのトーチを炙っています。
アスファルトシートのトーチタイプをバーナーで炙って接着させていきます。
ちなみに、金網みたいな模様が浮かんで来たら貼り時のサインです。
更に、バーナーを当てすぎると、穴が開くので注意が必要です。
溶かしたばかりのシートは熱いので、トーチごてで押さえます。
アスファルト防水用シーリング材のブチルシールで仕上げました。
別の箇所もブチルシールで仕上げ完成です。
壁側はトンボを付けて完成。
別の箇所にもトンボを付けて完成です。
トンボと言うのは、壁側には左官屋さんがラスを貼りつけて、タイルを取付けるので、そのためのものです。
これでトイレの防水工事は完成です。
トイレ防水についてヤマナミから一言
2階以上の階層にあるトイレに関しては防水をしておかなければ、後で大変な事になりかねません。
また防水には既存の防水や下地などによって相性があるため、とりあえず塗れば大丈夫という防水工事はあまり効果が無いこともあります。
その為、できる限りトイレの便器を入れ替える時は既存の防水層を見極めて防水を行ってくれる防水工事業者に依頼する事をお勧めいたします。