施工事例
works
築年数30年程のビル屋上のカバー工法による防水工事 大阪市東成区 Fビル
2016.05.31
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工務店様からの東成区のFビルの防水工事依頼
今回ご依頼を頂いたのは工務店様からでした。
Fビルは築年数30年程の鉄骨造4階建てのビルで、新築時にアスファルト防水を行ってから、30年程ほったらかしのような状態でした。
その為、防水層の劣化がひどく、ひび割れも様々な箇所で発生しており、大きなひび割れも多く亀の甲羅のような見た目になっていました。
また実際に、防水機能を果たしていないようでしたので、屋上の端部などから少し雨漏りをしていました。
大阪市東成区は同じような防水の痛んでいるビルが多い
東成区は、今から30~40年程前に工場を併設したビルなどが多く建った時期であり、防水工事を行っている方の少ない地域でもあります。
確かに雨漏りをしなければ、なかなか防水工事という発想にならないかもしれませんが、至るところに雨漏りのサインがあり、放置をしてしまうと建物自体が傷んでしまう恐れがあります。
また防水工事は、早めに行っておく事で、下地の調整などで作業工程が増えて工期が伸びることにより、防水工事費用が高くなるのを防げます。
雨漏りなどにより、構造体となる鉄筋などが劣化したり錆びたりすると、膨張して廻りの外壁に大きなひび割れができたりすることもあります。
そうなると更に修繕費が大きくなるので注意が必要です。
築年数30年程のビルに多い雨漏りのサイン
築年数30年ほどで防水工事を一度も行ってなければ、下記の点を意識していただくと、実は見えないところで雨漏りしていたと気づく事が多くあります。
・クロスにシミがある
・窓のサッシ枠にシミがある
・屋上などの排水ドレーンの下階でポタポタと音がする
・クロスが剥がれてきている
先ずこの4点を意識して見て頂く事をおすすめします。
なぜならば、Fビルと同じ用な鉄骨造やRC造のビルの場合は、屋上から漏れるよりも柱や壁際から漏れる事がほとんどなので、雨漏りに気づかない事が多くあります。
その為、このポイントをおさえることで、今まで気づかなかった雨漏りに気づく事ができるようになるでしょう。
ビルの陸屋根防水を安く済ませれるカバー工法による防水工事もある
もし、雨漏りが見つかったとしても、なかなか費用面で難しいビルもあるかと思います。
ただ、防水工事の種類は様々で、既存の防水層を撤去して行うものから、既存の防水層の上に被せて行うカバー工法でできる防水工事もあります。
Fビルもカバー工法の塩ビシート防水機械固定工法を採用
Fビルに関しても、コスト削減のために、カバー工法の代表格である塩ビシート防水を行わせていただきました。
もし、カバー工法以外の防水工事の場合は、既存のアスファルト防水を撤去する必要があります。
そうすると、撤去費用だけでなく、ゴミの処分費も掛かるので、どうしても費用が高くなってしまいます。
その為、費用を抑える為にも、既存の防水層を撤去しなくて済む、塩ビシート防水の機械固定工法を採用しました。
これにより防水工事の費用を最低限に抑えることができました。
基本情報
- 費用
- 約25万円、施工面積:約30㎡
- 工期
- 5日間、10人工
施工内容
- 絶縁シート用ボンドの塗布
- 絶縁シート貼り
- ディスク取付用の穴開け
- ディスク取付
- 塩ビシートのジョイント部の溶着
- 塩ビシートとディスクの溶着
- 屋上端部にシーリング処理
塩ビシート防水機械固定工法の工程
ではここから、実際の工程のご説明をさせていただきます。
塩ビシート防水の施工前です。
見て頂くとわかりますが、既存のアスファルト防水の劣化し、表面が亀の甲羅みたいになっていました。ここまでくると、防水効果はありません。
絶縁シート用のボンドを既存のアスファルト防水の上に塗布しています。
絶縁シートを貼った状態です。
そもそも絶縁シートを貼る理由は、下地を平滑にするわけではなく、既存のアスファルト防水の成分が新しい塩ビシートへ移らないようにするために貼っています。
絶縁シートの上から、ディスクを取付ける為の穴をあけています。
ディスクを絶縁シートの上に取付けています。
このディスクは後で塩ビシートの上からIHヒーターで熱して、塩ビシートを溶着させるために用います。
ディスクを全て取り付けた後の様子です。
塩ビシートのジョイント部に溶着液を塗布して、溶着させます。
溶着させた後でシッカリと押さえて、接着性を上げていきます。
塩ビシートの上からディスク部にIHヒーターを当てて溶着させます。
屋上の末端部分(塩ビの末端部分)を、シーリング処理を施します。
しっかりと、隙間から雨水などが入り込まないようにします。
これで、塩ビシート防水の機械固定工法が完成です。
Fビルの塩ビシート防水を終えて、ヤマナミから一言
やはり自社ビルなどの場合は、なかなか意識をしていないと雨漏りだと気づかなかったり、なかなか大きな費用をまわせなかったりするかもしれません。
しかし、早めに気づいて早めに対処をしないと後々に更に高い費用が掛かってしまうのも事実です。
その為、クロスの状態だったり、窓枠や壁や天井にシミが無いかの確認される事をおすすめします。
そして、もし、雨漏りかな?と思ったら、すぐに防水工事を専門にしている業者に相談や調査をしてもらうのを推奨いたします。
雨漏りしていたり、防水が痛んでいるというのが屋上で、カバー工法の塩ビシート防水などを採用できるのであれば、防水工事費用を通常の防水方法より安くなる場合があります。