今回の工程

1.ウレタンスポンジバックアップ材装填

今回は笠木取り合い部分の隙間の幅が、場所によって異なっていたので、そのすべてに対応できるウレタンスポンジバックアップ材を使用しました。

外側と内側の笠木取り合い部にバックアップ材をねじ込むように固定していきます。

2.外側の笠木取り合い部にテープ養生とプライマー材塗布

外側の笠木と外壁が汚れないように、緑の粗面用養生テープで養生しました。

その後変性シリコン用のプライマー材を刷毛で塗布します。

3.外側の笠木取り合い部分にシーリング材充填

外側の笠木取り合い部にシーリング材を充填します。シーリング材はシリコン製で、笠木と外壁の色に合わせて白いものを選びました。シーリングガンで取り合い部に沿って隙間を埋めるように塗っていきます。

4.外側の笠木取り合い部分シーリング仕上げ

シーリングガンから出た形状のままになっているシーリング材を、ヘラを使ってなだらかに仕上げます。

ヘラは金属製のヘラの先端に、施工箇所の形状に合わせて作ったゴム製ヘラを取り付けたものを使用します。

5.内側の笠木取り合い部分にテープ養生とプライマー材塗布

外側と同じように養生とプライマー材塗布を行ないます。

6.内側の笠木取り合い部分とジョイント部分にシーリング材充填

内側の取り合い部分にもシーリング材を塗布します。このときジョイント部分（笠木と笠木のつなぎ目）にもシーリングを行ないました。

7.内側の笠木のシーリング仕上げ

笠木の取り合い部分とジョイント部分のシーリングの仕上げを行ないました。外側と同じように取り合い部分に合わせたヘラとジョイント部分用のヘラ、はみ出た部分を取り除くための大きいヘラの3種類と持ち替えながら仕上げました。

出窓周辺の雨漏り対策

出窓は建物から窓部分が突き出した窓ですので、普通の窓に比べて雨風にさらされやすく劣化しやすいといえます。

外壁と出窓の接合部の防水対策をきちんと行っておかないと雨漏りの原因となります。

今回のM様宅では3年前にシーリングや笠の取り付けなどで出窓の周辺の防水対策をしっかり行われていたので、その部分からの漏水は見られず、屋上からのALCパネル接合部への浸水が原因でした。

ALCは鉄骨のマンションや住宅の建築によく使われている軽量コンクリートです。パネル状の建材はあらゆる場所に使用でき、耐火性もありますが、透水性があるので防水塗装が必要です。

防水塗装の劣化により外壁からの漏水が起こることもありますし、今回のようにひと目ではわからない笠木部分から水が浸入する場合もあります。

今回のように、パネルが途中で途切れる出窓から室内へ、雨漏りるす以外にも、そのまま建物内部を伝い地面まで水が流れることもあります。その場合建物の鉄骨徐々に雨水で蝕まれ続けることになり危険です。

ALC外壁の建物でお部屋に出窓がある住宅では、出窓付近の状態を確認するだけでなく、壁面の劣化や、屋上の防水状態に注意しておくことをおすすめします。

大阪市天王寺区の鉄骨ALC造住宅の出窓の雨漏り修理・シーリング工事ならヤマナミへ