施工事例
works
フェンスの基礎部分が割れている~クラック補修と防水~ 兵庫県西宮市のマンション
2017.12.15
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マンションの駐車場のフェンスの基礎部分に大きなクラック
今回は兵庫県西宮市のSマンション様からの依頼で、マンション駐車場の基礎部分のクラック補修と防水工事を行った事例です。
ご依頼を受け、現地にお伺いすると、鉄骨造りのマンションに隣接して駐車場が設置されており、そのフェンスの土台にあたる、基礎部分に大きなヒビ割れができていました。
フェンスの基礎は、鉄筋コンクリートで、表面には防水が施されていました。
基礎部分に柱の振動が伝わってクラックができた可能性大
フェンスの基礎部分は防水がしっかりと施されていたため、浸水による鉄筋の劣化が原因で起こるクラックの可能性は低いと考えられました。
基礎部分のすぐ横に鉄骨造りのマンションの柱があり、基礎と密着して施工されていました。
おそらくこの密着した部分からマンションの揺れが伝わり、基礎部分が割れたのではないかと考えられました。
今回は、クラック部分を取り除いた後、樹脂モルタルで成形し、柱と基礎部分の隙間に、緩衝効果のあるシーリング材を充填する工事をご提案いたしました。
補修部分には周囲と同様にウレタン塗膜防水を行いました。
基本情報
- 費用
- 約4万円
- 工期
- 約4日間 約4人工
施工内容
- 割れた部分の撤去
- 樹脂モルタル用プライマー材塗布
- 樹脂モルタル充填
- 樹脂モルタル整形
- 取り合い部のシール処理
- ウレタンプライマー材の塗布
- ウレタン防水材の塗布
- トップコート材塗布
駐車場のフェンス基礎の補修・防水工事の工程
1.割れた部分の撤去
まず、ひび割れた部分を取り除きました。
ハンマーで軽くたたいただけで15㎝角ほどのヒビ割れ部分はポロっと簡単に取れました。
2.樹脂モルタル用プライマー材塗布
割れている面に、樹脂モルタルの接着を良くする、プライマー材を塗布しました。
3.樹脂モルタル充填
定められた分量の素材を混ぜ合わせ樹脂モルタルを作り、割れた箇所に手で押し込みます。
作業前に、柱や周辺が汚れないようにテープ養生を行っておきました。
4.樹脂モルタル整形
樹脂モルタルの表面を専用バックアップ材で整えます。
このとき、建物の柱と基礎との間に隙間を残して置きます。
↓整形仕上がり
5.取り合い部のシール処理
柱と基礎との隙間に、ウレタン製のシーリング材を充填します。
今回のクラックは、柱から建物の揺れが伝わったことが原因と考えられたので、できるだけ振動を伝えない用に緩衝効果のあるシーリング材で隙間を埋めました。
6.ウレタンプライマー材の塗布
補修部分にウレタン塗膜防水を施すため、ウレタン樹脂の接着を良くするプライマー材を塗布しました。
7.ウレタン防水材の塗布
ウレタン防水材を塗布して防水層を形成します。
厚みをつけるために2重に塗り重ねました。
8.トップコート材塗布
最後に防水層の表面を保護するトップコート材を塗布して作業は終了です。
マンションからの振動を和らげるために隙間にシーリング処理を行った
今回は、駐車場のフェンスの基礎部分のクラックを樹脂モルタルで補修し、ウレタン防水を行いました。
本来このように、フェンスの基礎を建物に隣接して施工する場合は、取り合い部分に緩衝効果のあるシーリング処理を行うことが必要となります。
今回はクラック部分を取り除き、隙間を空けて基礎を施工しなおすことでシーリングの隙間を作りました。
大型の建物に隣接する駐車場のほか、それ自体が大型で車の振動を受ける立体駐車場のフェンスの土台も、同じようにクラックが起きやすい場所といえます。
また、フェンスの基礎と建物がつながっている屋上などは、フェンス基礎のクラックから雨水が浸水し、雨漏りの原因になったり建物を劣化させたりする原因となります。
特に高所の場合は、フェンス基礎の劣化が思わぬ事故につながる可能性もありますので、定期的なクラック調査が大切です。