施工事例
works
3階の窓付近からの雨漏りを屋上の笠木シーリングと床防水で解消 堺市
2018.09.12
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3階建て住宅の3階窓付近から雨漏りしてお困り
大阪府堺市のK様から「窓付近から雨漏りするので見に来て欲しい」と調査のご依頼をいただきました。
3階建て住宅の3階窓際から雨漏りしているということで、屋上・外壁両方からの原因が考えられましたので、原因となりそうな部分がないか調査を行いました。
屋上と外壁を調査し笠木と屋上床防水の補修を提案
調査を行ったところ、建物は全体的に劣化しており、外壁と屋上、どちらが原因か断定するのが難しい状態でした。
ただ、屋上笠木のジョイント部(つなぎ目の部分)のシーリングがかなり傷んでおり、そのほかの立ち上がり部分などの床防水も傷んでいたので、まずは笠木と屋上の補修を行うことをご提案しました。
屋上の床防水は、今後のことを考えると、この時点で全体的に補修をしておく方が、雨漏りを防ぐことができる上、コストも抑えられることをご説明しました。
基本情報
- 費用
- 約35万円 床:約60㎡ 笠木:約60m
- 工期
- 約1週間 約10人工
施工内容
- バックアップ材の取り付け
- シーリング材充填
- サイドへの傾斜付け
- 取り合い部へのシーリング
- 掃除
- 脱気筒の取り付け
- プライマー材塗布
- ポリマーセメント防水1層目塗布
- ポリマーセメント防水2層目塗布
- トップコート材の塗布
窓付近からの雨漏り工事(笠木シーリング・屋上床防水)の工程
ブリッジ工法による笠木のシーリング補修
笠木のシーリングは「ブリッジ工法」と呼ばれる工法で補修を行いました。
シーリング部分を周囲より高く盛り上げるブリッジ工法は、接着面をジョイントの境界ではなく、笠木の天板にすることで、水が溜まりにくく、劣化を防ぐ効果があります。
工程は次のとおりです。
1.バックアップ材の取り付け
バックアップ材でシーリング部に枠を作ります。
2.シーリング材充填
バックアップ材で作った溝に変成シリコンのシーリング材を充填します。
シーリング材が固まったら、バックアップ材を外します。
3.サイドへの傾斜付け
シーリング部はバックアップ材をはずしたそのまま、傾斜がなく切り立った状態だと、角から劣化しやすいので、両側にシーリング材で傾斜をつけます。
4.取り合い部へのシーリング
屋上立ち上がり部と、笠木の間(取り合い部)へのシーリングを行います。
一見雨が当たらない部分に見えますが、この部分に隙間があると、吹き降りの雨や、屋上から跳ね上がった水しぶきが建物の中に入り、雨漏りの原因になります。
ポリマーセメント防水の重ね塗り工法
屋上防水は、既存のポリマーセメント防水の上から、再度ポリマーセメント防水を施す補修工事を行いました。
防水内部の通気性を良くするための脱気筒も取り付けています。
工程は以下のとおりです。
1.掃除
屋上のゴミやチリを取り除きます。アンテナなどの配線も邪魔にならないように架台に載せるなどの処置をしました。
2.脱気筒の取り付け
脱気筒を排水口と反対側の傾斜の高い側に取り付けます。
3.プライマー材塗布
同じポリマーセメントですが、表面への接着を良くするためのプライマー材を塗布します。
4.ポリマーセメント防水1層目塗布
ポリマーセメント防水材をローラーで均一に塗布します。
5.ポリマーセメント防水2層目塗布
防水層に厚みをつけるために防水材を重ね塗りします。
6.トップコート材の塗布
最後に表面を保護するトップコート材を塗布します。
床が黒くなっていますが、固まったポリマーセメント防水材の色です。
屋上の笠木と床の防水補修で3階窓付近の雨漏り解消
今回の、笠木と屋上床防水で雨漏りは止まった様子でした。
ご依頼主のK様は、工事内容に満足され、外壁も劣化していて気になるので、また改めて依頼したいですと言ってくださりました。
窓のまわりなど外壁付近の雨漏りの原因は、外壁が原因と思われがちですが、実は屋上や屋上の笠木や手すり付近が原因という場合もあります。
まずは1度プロに調査を依頼することがオススメです。