施工事例
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地震で外壁が落ちた|バルコニー手すり壁の補修工事 大阪市西成区
2018.11.29
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地震で外壁が剥がれ落ちてしまった
大阪市西成区のK様から「地震で壁が落ちてしまって、残っているところも危ない状態なので見に来て修理してほしい」とご依頼をいただきました
さっそく現地にお伺いし拝見したところ、木造2階建で、築30〜40年くらいの住宅のバルコニーの手すり壁が大きく剥がれ落ちていました。
バルコニーの下の軒天も剥がれかけていて、放っておくと落ちてくる可能性が大きい危険な状態でした。
以前からあったクラックから水が入り壁が破損する原因になっていた
まずは破損部周辺の調査を行ったところ、バルコニーにクラックが多く見られ、破損部から水入って下地が痛んでいました。
今回の破損箇所は壁のクラックが広がり落ちてしまったようです。
バルコニーの床下(天井裏)の構造に欠陥があった
内部の劣化の程度を確かめるため、バルコニーの床下内部を確認すると、柱の一部が施工当時から短かったようで、壁を支える十分な強度を保てない状態でした。
今回の工事では、柱を伸ばすなど構造自体を変えるのは難しいので、重みに耐えられるように軽い壁に変えて補修する事を提案しました。
もともとの壁下地は金網ラスと呼ばれる網にモルタルを塗りこんだもので、丈夫ですが重量があり、建物の構造が弱っている時には適していません。
補修には、ラスカットボードと呼ばれる軽くて丈夫な板状の下地材を使用することになりました。
今回は壁を補修し、バルコニーからの浸水を防ぐためにクラック補修と防水を行う事になりました。
基本情報
- 費用
- 約65万円 外壁天井約16㎡ バルコニー部約8㎡
- 工期
- 約2週間 約15人工
施工内容
- 足場の組立
- 中途半端に残った壁を除去
- 天井の壁を除去
- ラスカットボード貼り
- モルタル左官処理
- 外壁下地剤塗布6.外壁上塗剤塗布
- バルコニー内部のクラック補修
- バルコニーの防水工事
落ちた外壁を補修する工程
1.足場の組立
工事のためにまずは足場を組み立てます。
2.中途半端に残った壁を除去
中途半端に残った壁表面を、両サイド残すようにして剥がしました。
3.軒天の壁を除去
バルコニーの真下の軒天に中途半端に残った壁を剥がしました。頭上に落ちないように注意して作業を行います。
4.ラスカットボード貼り
壁を剥がした部分に、ラスカットボードを貼り付けていきます。
外壁の大きさに合わせて、ラスカットをカットし、ボードの継ぎ目は柱の場所に合わせて設置したあと、継ぎ目をシーリングしました。
5.モルタル左官処理
ラスカットボードの上から、モルタル左官処理をします。
6.外壁下地剤塗布
塗装は、最初に微弾性フィラーと呼ばれるクラックに強い下地剤を塗布します。
7.外壁上塗剤塗布
上塗りには、外壁塗装用の水性シリコン塗料を使用しました。色は、お客さんの希望のアイボリー系を選びました。
厚みをつけるため、2度塗りします。
8.バルコニー内側のクラック補修
バルコニー内側の防水を行うにあたり、まずクラック補修を行いました。シーリング剤は接着性・弾力性に富んだものを使用します。
9.バルコニーの防水工事
バルコニーにウレタン塗膜防水を行います。まずは、プライマー材を塗布したあと、ウレタン防水材を二度塗りし、最後に防水の表面を保護するトップコート材を塗布して作業は終了です。
地震で落ちた外壁をラスカットで補強も兼ねて補修完了
K様邸では、地震の揺れがきっかけで壁が落ちましたが、壁が落ちやすくなっていた理由も特定し、しっかりと補修と防水を行いました。
お客様には、「きれいになってよかった」と仕上がりにもご満足いただけました。
地震などの天災はいつ、どのような規模で起こるかわかりません。万一の時に、備えて、家の状態は定期的に確認されることがオススメです。