施工事例
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台風で屋根から雨漏り|屋根の上に防水工事 大阪府枚方市香里園
2019.03.27
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台風で屋根がめくれて雨漏りしている
大阪府枚方市香里園のビルオーナー様からご依頼で、台風でめくれた屋根の補修防水を行った事例です。
台風の後、雨漏りするようになり、屋根を見ると部分的に少しめくれていたとのことでご連絡をいただきました。
ビルは4階建てで、鉄骨の本館に木造の増築部分が隣接しています。増築部分は築20年ほどの木造、瓦棒屋根で、建ててから屋根交換したことなかったそうで、笠木などにサビも見られました。
屋根の上に板を重ねて防水層を作る工事を提案
今回は、屋根の葺き替えではなく、既存の屋根の上から覆うように防水層を作る工事を提案しました。
防水の方法として、軽くて丈夫なFRPもご提案しましたが、本館の屋上と合わせて塩ビシート防水にして欲しいというご要望がありました。
塩ビシート防水はディスクを下のコンクリの下地に取り付ける施工方法(機械固定工法)を通常はおすすめしています。
しかし、今回は下が板と屋根ですので、ディスク取り付け時に貫通すると逆に雨漏りを引き起こす可能性がありましたので、ボンドで接着する密着工法をご提案しました。
ビルは駅近で大きい車停められない立地で、エレベーターがないので、資材は階段で運びました。
基本情報
- 費用
- 約20万円 約12㎡
- 工期
- 約4日間 約4人工
施工内容
- 笠木の塗り替え
- コンパネ貼り
- ドレン取り付け
- ドレン周りと隅部のシーリング
- ボンド塗り
- シート圧着
- ジョイント部溶着
- ジョイント部シーリング
- 笠木シール処理
雨漏りしている屋根の上からの防水工事の工程
1.笠木の塗り替え
まずサビなどの劣化が見られた笠木部分(手すりの上部)の塗り替え補修を行いました。
先にやる理由は塗り替え工事では床が汚れることがあるので、防水よりも先にやるほうが良いからです。
サビを落としてサビ止めを塗ったあと、ウレタン塗料で塗装し、ビズ周りもシーリング処理しました。
2.コンパネ貼り
屋根の上から、コンパネと呼ばれる板を貼ります。
まず、瓦棒(屋根の上の凸の部分)の縦横に同じ高さの角材を追加してビスで固定します。その後、コンパネを、追加の角材と瓦棒の上にビス止めしていきます。
水の流れを良くするために屋根につけられた勾配に合わせて、板をカットして貼り付けています。
3.ドレン取り付け
排水口部分のコンパネに穴を開けて、鉛製ドレンを取り付けます。
4.ドレン周りと隅部のシーリング
ドレンの周囲とコンパネを貼った屋根の隅部分をウレタン製シーリング材でシーリングしました。
上から防水をしますが、万一中に水が入ったときに、この隙間から水が入りやすくなるからです。
5.ボンド塗り
塩ビシートを接着するためにボンドを塗ります。まずはコンパネに塗ってから、シートの接着面にも塗り、完全に乾ききる前に貼り付けます。
ボンドに厚みを持たせ、接着面を増やすためにクシ目のヘラを使って凹凸をつけています。
ボンドは防水用塩ビシートや長尺シートなど、塩ビ系シートに適したものを使いました。
6.シート圧着
シートの上からローラーで圧をかけてしっかり接着させました。写真は隅部用のローラーです。
7.ジョイント部溶着
シートが重なり合うジョイント部分は、熱で溶かして固める「溶着」という工法で接着します。熱風の出る装置で溶かして固まる前に閉じてくっつけます。
8.ジョイント部シーリング
溶着部分を完全に閉じ、段差をなくすためにシーリングも行いました。塩ビ系のやわらかいシーリング材を使用し容器から直接注入します。
9.笠木シール処理
笠木とシートの隙間も雨漏り原因になるので、変成シリコンのシーリング材でシール処理しました。
シーリングガンで隙間に充填して、バックアップ材で表面を整えます。
雨養生(作業中断時)
雨が多い時期でしたので、作業を中断するときはシートで養生しておきました。
上の方から下の方にシートが覆いかぶさるように工夫するなど、雨が入って工事の妨げにならないようにしっかりと対策しました。
屋根が防水層に生まれ変わり雨漏りも止まった
作業後の屋根を見たご担当者様は「(本館と増築部分に)統一感があっていいですね!」とおっしゃっていて、後日確認のお電話をしたところ、雨漏りが止まったとお喜びでした。
今回ような屋根の場合、葺き替えではなく上から被せる防水を行うことも可能です。
屋根や屋上の形状によって施工方法は変わりますので、一度専門業者に相談されることがおすすめです。
大阪府枚方市香里園で台風で屋根から雨漏りしてお困りの際はヤマナミまで