施工事例
works
ベランダのFRP防水の浮きを平坦にして補強工事 大阪府堺市西区
2019.09.10
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15〜20年前に工事したベランダのFRP防水が部分的に浮いてきた
大阪府堺市西区のK様から「ベランダのFRP防水が浮いてきていて心配なので見に来てもらえませんか」とのご依頼をいただきました。
K様邸は築30年の木造2階建て、ベランダ防水は15~20年前にFRP防水工事を行ったようでした。
現状雨漏りや不具合はないけれど、ところどころが内部から膨らんで浮いてきていて、K様は雨漏りするのではないかと心配されていました。
浮きの原因としては、接着が悪かったか、下地からの湿気の影響を受けやすい場所だったかのどちらかと見られました。
すぐには雨漏りなどの問題は起きませんが、現状湿気が溜まっている可能性があることと、たわんだ部分にひび割れができると内部にすぐ水が回るので良くないということをお伝えしました。
K様はこれから先も住む家だから、念のためしっかりと補修してほしいとのことで、工事を行うことになりました。
浮いた部分を平坦にしてからFRP防水層を重ねて形成する工事を提案
工事の方法としては、浮いた部分を撤去して、平坦な状態にしてから、床全体を覆うように新たにFRP防水層を形成することになりました。
工事にあたり、もともとの排水口が小さかったため、拡張を行う必要がありました。
FRP防水層は厚みがあるので、重ねて施工すると排水口がさらに小さくなり、水はけが悪くなるからです。
基本情報
- 費用
- 約20万円 約20㎡
- 工期
- 約4日間 約5人工
施工内容
- 浮いた部分のはつり作業
- はつり部分平坦処理
- 排水口拡張
- 隅部処理
- プライマー材塗布
- FRP樹脂とガラスマット貼り
- FRP樹脂重ね塗り
- トップコート材塗布
浮いたFRP防水を平坦にして補強する工事の工程
工事の工程を紹介します。
1.浮いた部分のはつり作業
まずは、浮いた部分をはつって除去します。
「はつる」とは工事などで硬いものを叩き割りながら剥がしたり取り除いたりする作業のことです。
はつり機やドライバーとハンマーなどを使って作業を行います。
2.はつり部分平坦処理
はつって剥がした部分が凹んでいるので、新たな防水層を形成する前に平坦にする作業を行います。
凹んだ部分が平坦になるようにFRP防水の材料であるFRP樹脂とガラスマットを部分的に貼りつけました。
3.排水口拡張
先述の通り、FRP防水を重ねることで狭まってしまう排水口をあらかじめ拡張しておきます。
5cm×8cmくらいの大きさから10cm四方くらいまではつって広げ、FRP防水用の改修ドレーン(補修工事で使う排水口用の部材)を取り付けました。
4.隅部処理
隅部へのFRP防水の定着をよくするための面取りと呼ばれる下処理を行います。
シート状の防水材を貼り付けるので、隅部分があると浮きが出やすく、施工後も劣化しやすくなってしまうからです。
アクリル製のシーリング材を隅部分に充填し、角がなくなるよう整えました。
5.プライマー材塗布
重ね塗りした時の定着がよくなるように、プライマー材と呼ばれる下地を塗布します。
成分が濃いと、逆に定着が悪くなることがあるので少し薄めて使いました。
6.FRP樹脂とガラスマット貼り
ガラスマットにFRP樹脂を染み込ませ、FRP防水層を形成していきます。
気泡が入らないように、ローラーで丁寧に作業を行いました。
7.FRP樹脂重ね塗り
防水層に厚みをつけるため、表面にもう一層FRP樹脂を重ね塗りします。
8.トップコート材塗布
最後に防水層の表面を保護するトップコート材を塗布しました。
FRPは丈夫な防水ですが、紫外線に弱く、日光に当たり続けるとスカスカになってしまいますので、紫外線を遮蔽するトップコート材を塗布する必要があるのです。
これで工事は完了です。
浮いていたFRP防水が平坦になり安心してベランダを使えるようになった
作業後のベランダを見てK様は「きれいになってよかったです。しっかりやってもらえたのでこれからも安心です。」とお喜びでした。
軽く丈夫なFRP防水は木造住宅などの小さなベランダにも人気の防水です。
通常長持ちしますが、下地や梁などの木がたわんだり、建物の揺れがひどかったり、施工に問題があったりした場合には、浮いてきたりひび割れたりしてくることがあります。
浮きを放置するとひび割れが起きることがあるので、発見したら速やかに防水の専門業者に相談されることがおすすめです。
大阪府堺市西区でベランダのFRP防水の浮きを見つけたらヤマナミまでご相談ください。