施工事例
works
陸屋根からの雨漏り|笠木と排水口などの防水工事で解消 大阪市都島区
2020.04.07
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リフォームを繰り返した陸屋根からの雨漏りがひどくなってきた
大阪市都島区のUビルの防水事例です。
雨の強い日に天井や壁際からポタポタ滴るほどの雨漏りがあるとのことでお困りでした。
Uビルは鉄骨3階建てで、以前に陸屋根に屋根を取り付ける工事を行い、その後屋根を撤去するという、大幅なリフォームを繰り返されていました。
ご依頼いただいた時点では、屋根を撤去して陸屋根にした状態でした。
屋根があった頃から雨漏りがあり、鉄骨の構造上、一度水が入ってしまうと雨漏りが再発しやすいと考えられました。
板金笠木の内部への浸水が雨漏りの大きな原因と見られた
陸屋根を調査したところ、陸屋根の勾配が低くなっている部分に水が溜まり、排水口に流れる前に、浸水しているようでした。
床防水はほどんど傷んでいなかったので、おそらく、板金笠木(金属でできた陸屋根の縁の部分)の内部の問題です。
板金笠木の中には、以前のリフォーム時に構造上十分な防水ができなかった部分があり、その周辺から建物内に水が入っていると考えられました。
今回は、板金笠木周りの防水を行い、隙間をしっかりシーリングするほか、排水口の構造も変えて、水がスムーズに流れるようにする工事と、床面へのウレタン防水をすることになりました。
基本情報
- 費用
- 約40万円 約70㎡
- 工期
- 約5日間 約10人工
施工内容
- 排水口まわりの板金開封
- プライマー塗布
- 隅部シーリング
- 改修ドレーンの取り付け
- 笠木内側シーリング
- ウレタン防水材塗布
- 笠木外側シーリング
- ウレタン防水2層目
- トップコート材塗布
陸屋根の防水工事の作業内容
今回の防水工事の内容を紹介します。
1.排水口まわりの板金開封
最初に排水口周りの板金を切除しておきます。
後から、排水口の修繕用部材である改修ドレーンを取り付けるために開けておく必要があるからです。
2.プライマー塗布
防水材の接着をよくするために、プライマー材を塗布します。
シーリングにも有効なので、立ち上がりや笠木にも全体的に塗布しました。
3.隅部シーリング
ウレタンのシーリング材で隅部のシーリングを行いました。
板金笠木と床面の隙間を埋めるためにシーリング材をたっぷり使い、断面が大きい三角形になるように塗りつけました。
4.改修ドレーンの取り付け
鉛製の改修ドレーンを取り付けます。
以前は、板金笠木の内部に取り付けていましたが、今回は板金の表面に直接取り付けました。
排水口までの距離が長くなるので、長いホースのついたものを使用しています。
5.笠木内側シーリング
段差のある笠木の内側部分(陸屋根側)にシーリングを行います。
内側までウレタン防水材を塗布するので先に塞いでおく必要があるからです。
6.ウレタン防水材塗布
床と笠木にウレタン防水材を塗布します。
7.笠木外側シーリング
先ほど塗らなかった外側の笠木のジョイント部分にもシーリングを行います。
8.ウレタン防水2層目
防水に厚みをつけ強度を高めるためにウレタン防水材をもう1層塗布します。
9.トップコート材塗布
最後に防水の表面を保護するトップコート材を塗布して作業は完了です。
陸屋根の笠木と排水を工事して雨漏りが解消した
工事後は雨漏りがなくなったとご報告をいただきました。
床防水は10〜15年は持ちますが、入隅のシーリングが傷んでいないかだけ、定期的に点検されるようにお伝えしておきました。
この事例のように、部分的な改築などを繰り返した建物は、通常よりも傷みやすく雨漏りリスクが高いです。
5〜10年に一度は点検を行い、必要であれば防水工事を行うことをおすすめします。
また、屋上・陸屋根・屋根をリフォームするときは、防水業者や屋根業者にしっかり相談することが大切です。
その際、屋上・陸屋根は防水屋、屋根は屋根屋など、得意分野があるので納得のいく提案を行ってくれる業者選びも失敗を防ぐ一つの手です。