施工事例
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倉庫の屋上で破損した防水層を補修工事した事例 | 大阪市西成区
2021.04.22
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大阪市西成区にある倉庫の屋上の防水層を補修した事例です。
知り合いの業者様から、「駐車スペースとして使われている屋上の防水層が割れて剥がれている」ということで、修理の依頼をいただきました。
現地を確認したところ、防水はウレタン防水とFRP防水の複合タイプのもので、ウレタン防水の上にある既存FRP防水層が破損していました。
状態としては防水層が膨れている箇所やクラック(ひび割れ)などが多く見られました。
原因は、車の往来があってタイヤがこすれてしまうことで、劣化していったと考えられます。
ちなみにFRPとはFiberglass Reinforced Plasticsの略で、ガラス繊維などで補強されたプラスチックのことです。
後に説明しますが、ガラスマットと専用の液を組み合わせて防水層を形成します。
修理の方法としては現在、このウレタン防水とFRP防水を組みあせて行う方法は、使われておらず、防水層をすべてめくって修繕するほうが理想です。
しかし今回は、下のウレタン防水が問題ないこととご予算の都合で、一部をFRP防水で補修することになりました。
そしてFRP防水したあとに、床全体をトップコート処理しました。
基本情報
- 費用
- 約35万円 築約15年
- 工期
- 約3日間 約10人工
施工内容
- 破損個所捲り
- プライマー材塗布
- FRPパテ処理
- クラックFRP防水処理
- 破損個所FRP防水処理
- トップ材塗布
ベランダの防水工事と軒下の入隅部のシーリング処理内容
それでは、今回の作業内容を紹介いたします。
【1】破損個所捲り
はじめに防水層が膨れたり、剥がれかけたりしている箇所をカッターやスクレーパーなどの道具で切り取っていきます。
上の画像のように破損している部分はすべて捲っていきます。
【2】プライマー材塗布
続いて防水層を捲った箇所に、プライマー材を塗布します。
プライマー材は防水材と下地を接着する素材のことです。
今回はFRP用のプライマー材を使用しました。
【3】FRPパテ処理
ペースト状のFRPを、パテで破損箇所に充填(じゅうてん)していきます。
FRPには液体のものとペースト状のものがありますが、今回は一部の補修作業だったためペースト状のものを破損個所に埋めて、段差を無くしていきました。
既存防水層との段差を無くさないと仕上げがキレイになりません。
そのため、アセトンという溶剤も使ってハケなどで周囲に馴染ませます。
【4】クラックFRP防水処理
次にクラック部分にFRP防水処理を行います。
ひび割れている部分とその周辺を研磨で削り、防水層が形成される分をへこませます。
その後ガラスマットを引き、樹脂と硬化剤を混ぜた液体を組み合わせて防水層を形成します。
【5】破損個所FRP防水処理
続いてパテ処理した部分にガラスマットを引いて、FRP防水層を形成します。
クラック部分の処理と同様に、樹脂と硬化剤の液と合わせて処理を行いました。
FRP防水はガラスマットに強度を保つ役割があり、ガラスマットを敷くことでより強固になります。
上記の画像はFRP防水層形成後の写真です。
【6】トップ材塗布
最後に、防水処理した箇所と既存箇所にトップ材を塗布します。
タテとヨコでムラなく塗って作業は完了です。
まとめ
以上、FRP防水の補修工事について紹介しました。
屋上など防水層があるところを駐車場にしている企業様は多いです。
そのような企業様でクラックや破損を見つけた場合、早めに修理をご依頼ください。
防水層の破損をほうっておくと、雨水が建物内部に侵入して柱などの構造材が傷む可能性もあります。
ヤマナミでは屋上の床など一部分や全体の防水工事を承っています。
大阪市西成区で防水工事の業者を探している方は、ヤマナミまでご連絡ください。