施工事例
works
ゴムシート防水をウレタン塗膜防水に替えて雨漏りを改善 東住吉区Wビル
2021.12.22
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before
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after
東住吉区にある3階建てビルの管理会社様より、「3階の天井から雨漏りしています」とご連絡をいただきました。
こちらが、ビル3階の雨漏りの状態です。
3階は2室ありましたが、2室とも隅部に多くの雨漏りの形跡が見られ、かなり長年続いているものと推測されました。
続いてビルの屋上に上がり、調査を行いました。
屋上は新築時(約25年前)にゴムシート防水が施されており、その上から塗膜防水が重ねられている状態でした。
築年数の古い建物では、よく見られる防水形式です。
今回のWビルのゴムシート防水は劣化が進んでおり、ヒビ割れなどの破損が多数確認されました。この割れから、雨水が入り込んでいる可能性が高いです。
また、笠木の取り合いやジョイント部にも隙間が見られ、ここからも雨水が入っていると推測できます。
そこで今回は、劣化・破損したゴムシート防水を綺麗に撤去して、ウレタン塗膜防水にやり替える工事を提案しました。
同時に、笠木まわりなど隙間が気になる部分へのシール処理を施せば、雨漏りは高確率で改善します。
基本情報
- 費用
- 約70万円
- 工期
- 約10日間 約20人工
施工内容
- 笠木の取り合い部・外壁クラックのシール処理
- ゴムシートの撤去
- プライマー材の塗布
- 立ち上がり部分の下地調整
- 笠木のジョイント部のシール処理
- 通気シートはり
- 改修ドレーンの取り付け
- ウレタン防水材の塗布
- トップ材の塗布
ゴムシート防水からウレタン塗膜防水にやり替える工事の流れ
では、以下で今回の工事の流れを説明していきます。
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笠木の取り合い部・外壁クラックのシール処理
まずは笠木の取り合い部、および外壁の細かいクラックによる隙間を、シーリングで埋めました。
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ゴムシートの撤去
続いて、既存のゴムシート防水を撤去します。
シートをめくってみるとかなり水気があることから、やはり長年雨水を通していたのだと考えられます。コンクリートの下地の変色も激しいです。
立ち上がり部分のゴムシートも、残さずに剥がします。
ゴムシートを撤去すれば、ビルの防水性能はほぼゼロになってしまいます。
プライマー材を塗るまでの間に大雨が降れば、ビルの室内が水浸しになってしまうかもしれません。
そのため、週間の天気予報をチェックし、晴天が最低でも3日続くタイミングを選んで、作業にあたりました。
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プライマー材の塗布
ゴムシートを撤去し終えたら、プライマー材を塗布しました。
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立ち上がり部分の下地調整
屋上の立ち上がり部分には、後述する通気シートをはりません。
専用の下地調整材で、表面を整えていきます。
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笠木のジョイント部のシール処理
綺麗に繋がっておらず、隙間が多く見られた笠木のジョイント部分へも、しっかりとシーリング材を充填しました。ここからの雨水の浸入を防ぎます。
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通気シートはり
立ち上がりや架台の際(きわ)を避けて、通気シートをはります。
今回施工した面積は、おおよそ80㎡です。
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改修ドレーンの取り付け
強化ホースと錆びにくいプレートでできたドレーンを、既存のドレーンに被せました。
この上からウレタン防水材を塗布することで、ドレーン周辺からの雨漏りリスクが低くなります。
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ウレタン防水材の塗布
ウレタン防水材を、屋上全面に塗布します。
他のウレタン塗膜防水工事の事例でもよくお話していますが、厚みを持たせたまま塗り広げるために、写真に写っているような大型のハケを使用します。
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トップ材の塗布
トップ材を塗り、仕上げていきます。
綺麗にトップ材を塗り終わったら、今回のウレタン塗膜防水工事は完了です。
今回の工事により、無事に雨漏りは止まりました。
管理会社様によると、ビルを長年使っている入居者様も、「やっと雨漏りが止まって安心しました!」と、大変喜んでくださったようです。
まとめ
先にも述べたように、築年数が古めのビル屋上では、昔の防水工事の主流だったゴムシート防水が、今に至っても現役で使われていることが多いです。
しかしゴムシート防水は、10~15年ほどでシート自体が破れてしまって、そこから雨漏りが発生するリスクがあります。
「今のところは雨漏りはしていない」という場合でも、長くゴムシート防水を使っているようなら、1度防水工事のプロに診断してもらって、部分補修・あるいは全体のやり替え工事を行うことが安心です。
ちなみに、ゴムシート防水からウレタン塗膜防水に替えることには、メンテナンス工事が大がかりでなくなる(塗り重ねのみで済むため)などのメリットがあります!
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