施工事例
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浸水が続くエレベーターピットを疎水性の止水材(シスイドン)で止水 大阪市都島区

2023.03.31

浸水が続くエレベーターピットを疎水性の止水材(シスイドン)で止水 大阪市都島区
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地域   :大阪市都島区
工事の種類:止水処理・防水工事
施工箇所 :エレベーターピット内
建物の種類:鉄骨7階建て
築年数  :約35年
広さ   :約16㎡
作業人員 :約8人工

基本情報

費用
約30万円
工期
約8日間

施工内容

  1. 溜水の排水
  2. 浸水箇所への止水セメント処理
  3. エレベーターピット専用防水材の塗布
  4. 再発した浸水箇所へ疎水性止水材(シスイドン)注入
  5. 背面防水材を2回塗り

大阪市都島区Nビルのオーナー様より、「毎月のエレベーター点検時に溜水(たまりみず)がある」とご連絡をいただき、次の点検時に合わせて、現地調査に伺いました。
エレベーターピットには、水が10cmほど溜まっていました。
水はエレベーターピットの壁から滲みている可能性があったほか、入隅部やレールの付け根あたりからの浸水も疑われました。
そうした箇所への止水処理、そしてエレベーターピットへの防水工事を提案し、工事に至りました。

浸水が続くエレベーターピットの止水処理・防水工事の流れ

以下では、今回のエレベーターピットの止水処理、ならびに防水工事の流れを説明します。
工事は、週末の夜間に行いました。

【1】エレベーターピット内の溜水を排水する


まずは、エレベーターピット内に溜まっている水を排水しました。


溜水は比較的綺麗な状態(油分が含まれていない)だったので、通常通りの排水作業を行いました。
溜水に油分が含まれている場合は、産業廃棄物として特殊な処理が必要になり、専門業者の助けが要るので費用も高くなってしまいます。

【2】水が滲みてきている箇所へ止水処理を行う


排水が完了したら、水が滲みてきている箇所へ、止水セメント材を刷り込みます(止水処理)。

【3】エレベーターピット専用の防水材を塗る


止水処理の後、水気に強いエレベーターピット専用の防水材を、エレベーターピットの壁全体に塗っていきました。


ここまで工事を進めれば本来、水の浸入は無くなるはずなのですが、3回目の工事の日に再び雨水の浸入を確認しました。防水材の乾きも遅いです。
エレベーターピットの入隅部などから、止水セメント材では防ぎきれなかった水が滲みてきているものと考えられました。
なかなか水の浸入を抑えきれないのは、今回のエレベーターピットの立地が関係しています。
エレベーターピットが周辺道路より低い位置にあることや、ビルの周りに昔、河川があったような地形であることなどです。
また、エレベーターピットの経年劣化がかなり進んでいることも、浸水が続く一因だと思われます。

【4】浸水が再発する箇所へ、『シスイドン』を注入する


浸水が再発する箇所へは、『シスイドン』という疎水性のウレタン止水材を使用することにしました。
『シスイドン』は水に反応して発泡・硬化する止水材で、エレベーターピットのように狭くて、漏水量の多い箇所に有効です。


小さな孔を何ヵ所か開けて、『シスイドン』を注入します。
浸水が疑わしい部分へは、漏れなく止水材が行き渡るように施工しました。


発泡して出てきた材料を取り除いた後、再び止水セメント材を塗布していきます。
止水セメント材は、コテでフラットに塗りました。

【5】水圧に強い背面防水材を2回塗って仕上げる


止水セメント処理後、背面防水材を2回塗り、防水層を仕上げます。
背面防水材は、湿った下地への施工が可能かつ、水圧に強い材料です。(背水圧による剥がれ・膨れが少ない)

背面防水材の塗布をもって、今回のエレベーターピット内の止水処理・防水工事は完了です。
なかなか止まらなかった浸水も、ひとまず何とか止まりました。

まとめ

エレベーターピットの止水処理・防水工事完了後、お客様からは「またいつかは出てくるかもしれないけど、ひとまず浸水が止まったようでよかったです」とのお声をいただきました。
今回のビルのように、ビルの立地・環境、エレベーターピットの劣化具合によっては、なかなか浸水が止まらないケースもあります。
実のところ、1回の防水工事でピタッと浸水が止まるケースは、そこまで多くはないでしょう。
だからこそ、定期的なエレベーターの点検、そして防水の定期メンテナンスが大切です。

大阪市都島区などで浸水が続くエレベーターピットにお困りなら『防水市場(株)ヤマナミ』にご相談ください。