施工事例
works
新築の頃から繰り返す雨漏りをシート+ウレタン塗膜防水で解決 堺市
2023.04.07
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before
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after
地域 :堺市堺区
工事の種類:防水工事
施工箇所 :バルコニー部
建物の種類:鉄骨3階建て
築年数 :約10年
広さ :約10㎡
作業人員 :約8人工
基本情報
- 費用
- 約20万円
- 工期
- 約4日間
施工内容
- 既存防水層を剥がす
- 水性エポキシ樹脂カチオンフィラーの塗布
- 通気シートを貼る
- 立ち上がりへメッシュクロスを貼り、ウレタン防水材を塗る
- バルコニー床面へウレタン防水材を塗る(2層)
- トップ材で仕上げる
堺市堺区の3階建て住宅にお住まいのU様より、「2階の天井から雨漏りしている」とご連絡を受け、現地調査に伺いました。
ご新規のお客様で、ホームページを見てご連絡をくださいました。
より詳しくお話をおうかがいしたところ、雨漏りは今回が初めてではなく、新築の時から発生しているそうです。
「何度か防水工事をやり直していて、ここ数年は雨漏りしていなかったけれども、最近になって降雨が続くとまた雨漏りするようになった」とのことでした。
雨漏りしている2階の天井の上が3階バルコニーで、現状を確認いたしました。
おそらくFRP防水をしてあるのですが、ムラが多く、いい仕上がりとはいえません。
また、入隅部の破損も、雨漏りの一因だと考えられました。
割れている部分から、水が入ってきていると思われます。
現地調査の結果、全体的に施工状態がよくないと判断できたので、1度既存の防水層を剥がして、新たに防水工事をやり直すことを提案いたしました。
今回は、通気性・緩衝性を持つ通気シートの上にウレタン塗料を重ねる工法で、防水を行います。
今回のバルコニー防水工事の流れ
では、今回のバルコニー防水工事の流れを説明します。
今回の工事の出入りは、外(路地からハシゴで2階に上がり、2階から3階バルコニーへ上がる)から、行うことができました。
外から工事を行えるかどうかは、建物の構造や立地条件などによります。作業可能ならば、室内を通らずに済む(汚すリスクがなくなる)、お施主様に在宅いただかなくても作業が進められるといった利点があります。
【1】既存の防水層を剥がす
まずは、既存の防水層を剥がしました。上の写真は剥がし作業が完了し、下地のコンクリートが露出した状態です。
既存防水層の剥がし作業は、グラインダー・バール・ケレン棒などで行いました。
【2】水性エポキシ樹脂カチオンフィラーを塗る
下地を整え、次に貼る通気シートの密着性を高めるために、水性エポキシ樹脂カチオンフィラーを塗りました。
床面だけでなく、壁際の立ち上がり部分にもフィラーを塗っています。
【3】通気シートを貼る
水性エポキシ樹脂カチオンフィラーが乾いた後、通気シートを貼っていきます。
シートの裏側には粘着が付いている部分と付いていない部分があって、粘着が付いていない部分から通気ができます。
通気シートのジョイントには専用のジョイントテープ(写真緑色)を、通気シートの周囲には別のテープ(分かりにくいですが写真黒色)をそれぞれ貼って、隙間を作らないようにします。
【4】壁際の立ち上がり部分へメッシュクロスを貼り、ウレタン防水塗料を塗る
壁際の立ち上がり部分へメッシュクロスを貼りつつ、ウレタン防水塗料を塗りました。
今回のお家については、立ち上がり部分が比較的低い(10cmほど)です。
他のお家のように、立ち上がり部分が20~30cmある場合は、粘度が高く垂れにくい塗料を選ぶ必要があるのですが、今回は床面用と同一の塗料を選びました。
【5】バルコニーの床面にウレタン塗料を塗っていく
バルコニーの床面に、ウレタン防水塗料を塗っていきます。
ウレタン塗料は粘度が高く、飛散しにくいものです。
1層目を塗ったら、同じ塗料で2層目も塗っていきます。
【6】トップ材を塗って仕上げる
最後に、トップ材を塗って防水層を仕上げます。
トップ材は、広い部分にはローラーを主に使いムラなく塗り、立ち上がりなど狭い部分へはハケを用いて塗りました。
ウレタン防水材と比較して、トップ材は軽く飛散しやすいので、タイルなどへ飛ばないように気を付けます。
トップ材が乾くまで待って、物干し竿などを元の位置に戻したら、今回のバルコニーの通気シート+ウレタン塗膜防水工事は完了です。
1年経ったが雨漏りの再発はなし
防水工事が完了して、今で1年ほど経ちましたが、雨漏りの再発はないそうです。
新築の頃から雨漏りが発生することは本来起こってはならないことですが、建売住宅の場合はごくまれにあると聞きます。
防水の専門ではない業者さんが、防水まで手掛けてしまうパターンです。
その場合は今回のように、既存層をしっかり剥がした状態から、防水工事をやり直すことが理想的でしょう。