施工事例
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屋上の加硫ゴムシート防水が劣化して雨漏り!ウレタン塗膜防水工事(通気緩衝工法)で解決 堺市南区
2023.09.27
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before
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after
地域 :堺市南区
工事の種類:防水工事
建物の種類:新館鉄骨造2階建て、旧館RC造2階建て
築年数 :新館約30年、旧館約45年
施工箇所 :屋上部
施工範囲 :約130㎡
作業人員 :約20人工
基本情報
- 費用
- 約110万円
- 工期
- 約10日間
施工内容
- 既存の加硫ゴムシート防水を剥がす
- 土間の目地にシーリングを入れる
- 改修用ドレーンの取り付け
- 通気シートおよび脱気筒の取り付け
- 屋上立ち上がり部にウレタン防水塗料を塗布
- 屋上床部にウレタン防水塗料を塗布
- トップ材を塗布
大阪府堺市南区にお住まいのM様から、「家の新館で雨漏りしていて困っている」と、相談を受けました。
現地調査を行ったところ、雨漏りがある新館・旧館ともに、加硫(かりゅう)ゴムシート防水が施されていることが分かりました。
加硫ゴムシート防水は、現代ではほとんど使われなくなった工法です。
安価で施工も簡単ですが、硬い物を落としただけで破れる耐久性の低さがデメリットです。
加硫ゴムシート防水は経年劣化および風化が進み、膨れている箇所・よれている箇所・剥がれている箇所などが、多く見られました。
お客様は「現状の雨漏りは新館(鉄骨造)のみ」と仰っていましたが、旧館はRC造で部屋の中まで水が出ていないだけで、壁の内部には水が伝っているのではと推測できました。
以上のことから、新館・旧館ともに既存の加硫ゴムシート防水を撤去したうえで、ウレタン塗膜防水工事(通気緩衝工法)をやり直すことを提案し、工事に至りました。
今回の工事の流れ
では、今回のウレタン塗膜防水工事(通気緩衝工法)の流れを説明いたします。
現場へは、外から脚立を使って入ることが可能でした。
室内が汚れる心配がなく、留守中でも作業ができます。
【1】既存の加硫ゴムシート防水を剥がす
既存の加硫ゴムシートに、カッターで切れ目を入れ、手やスクレーパーを使って剥がしました。
【2】土間の目地にシーリングを入れる
加硫ゴムシートを剥がしたら、露出した土間の目地に、シーリングを入れました。
【3】改修用ドレーンの取り付け
改修用のドレーンを取り付けました。ドレーンの周りにはシーリングを施して、隙間を作らないようにしています。
ドレーンには蛇腹(じゃばら)のホースが付いているので、それをしっかり竪樋(たてとい)まで延ばします。
ホースをきちんと竪樋まで伸ばして、壁厚・床厚を越えて雨水を流すことが、雨漏りの対策となるためです。
排水口を取り替える工事は、かなり大がかりになってしまいます。しかしこの改修用ドレーンを使うことができれば、工事のコストを抑えつつ、雨漏りを防ぐことができます。
【4】通気シートおよび脱気筒の取り付け
施工範囲全体に、通気シートをはりました。
そして、50~100㎡に1つの間隔で、脱気筒を取り付けました。
脱気筒は、屋上の防水層と下地の間に発生する水分を外へ排気するための筒で、通気緩衝工法の要ともいえるべきものです。
【5】屋上立ち上がり部にウレタン防水塗料を塗布
屋上立ち上がり部に、防水補強のためのメッシュクロスを入れた後、ウレタン防水塗料を塗りました。
【6】屋上床部にウレタン防水塗料を塗布
屋上の床全体に、ウレタン防水塗料を塗りました。
塗料は、平滑に塗布することが大切です。
【7】トップ材を塗布
仕上げに、トップ材を塗りました。
以上の工程をもって、今回のウレタン塗膜防水工事(通気緩衝工法)は完了です。
まとめ
ウレタン塗膜防水工事の完了後、雨漏りは無事に止まりました。
屋上に上がる機会がなく、当社の現地調査によってはじめて、(工事前の)加硫ゴムシート防水の劣化具合を知り、大変驚いておられたM様ですが、無事に雨漏りが解決したことにとても安心・満足してくださいました。
費用を抑えるために、既存の笠木は残したまま通気シートをその淵で切り、笠木と新たに施工した防水層の取り合い部分をシーリングするという方法を採ったことが、今回の工事のポイントです。
今回のように「家の屋上に上がることがない」というケースは意外と多いです。
長年放置していると、知らず知らずのうちに劣化が進んでいるかもしれないので、雨漏りがなくても1度、専門業者に見てもらいましょう。
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