施工事例
works
大きなひび割れが入ったバルコニーを修繕|材料を変えて軽量化・防水性能アップ 神戸市垂水区
2024.03.08
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after
地域 神戸市垂水区O様邸
建物 木造2階建て
築年数 約35年
工事の種類 修繕
箇所 バルコニー廻り
広さ 床約10㎡
人工 約40人工
基本情報
- 費用
- 約130万円
- 工期
- 約1か月間
施工内容
- 足場組み
- バルコニーの解体
- 下地を造る
- エポキシ樹脂で左官しごきを行う
- バルコニーの立ち上がり部分を塗装
- バルコニーの床を防水塗装
神戸市垂水区の木造2階建て住宅にて、崩壊しそうなバルコニーの修繕を行いました。
以前にも外壁の部分補修(軽微なクラックへのシーリング)をさせていただいたお宅ですが、今回はバルコニーの外壁に大きなひび割れが発生し、それが急速に進行しているとのことで、ご連絡をいただきました。
現地調査に訪れたところ、その前にメールの写真で確認していたよりも、ひび割れは大きく進行しており、とても危険な状態でした。
また、バルコニーの床にも大きなひび割れが発生しており、手すり壁が重みでたわんでいることが確認できました。
手すり壁のたわみは、雨水の浸入により、木下地が腐食していることが原因と見られました。
危険なので取り急ぎ、すぐにでも剥落しそうな箇所を脚立に上がってめくり、後日、足場を組んでの本格的な修繕工事に入ることになりました。
修繕工事の内容ですが、まず、手すり壁・床・天井部のモルタルをめくり、木下地の腐食部分を撤去しました。
幸いにも、柱と梁は問題なく使えそうだったので、手すり壁・床・天井部の下地の補強を施し、ラスカットボードにて新しい下地を造りました。
その後、エポキシ樹脂にて左官しごきを行い、水性シリコン樹脂塗装で仕上げました。
バルコニーの床へは、FRP防水を施しました。
重量のあるモルタル仕上げではなく、構造用合板とラスカットボードで軽量化したことがポイントです。
バルコニー修繕工事の流れ
それでは以下で、今回のバルコニー修繕工事の流れを解説します。
【1】足場組み
バルコニーの周りに、足場を組みました。
【2】バルコニーの解体
バルコニーの解体を行いました。バルコニーの柱と梁のほか、アルミ製の手すりもそのまま使えそうでした。
使える部材はそのまま使うことで、工事の費用を抑えます(お客様が他の工務店に尋ねたところ、全撤去で高コストな提案だったとのことでした)。
【3】下地を造る
バルコニーの下地を組みました。
続いて、構造用合板を張りました。
さらに、ラスカットボード(グレーの部分)を張りました。
バルコニーの天井部分は、ケイカルボードに変えました。
以前のモルタルよりも、軽量化が実現できています。
【4】エポキシ樹脂で左官しごきを行う
エポキシ樹脂にて、左官しごきを行い、下地を調整しました。
【5】バルコニーの立ち上がり部分を塗装
バルコニーの立ち上がり部分を、水性シリコン樹脂塗装で仕上げました。
【6】バルコニーの床を防水塗装
バルコニーの床には、FRP防水を施しました。
以上で、今回のバルコニーの修繕工事は完了です。
各素材の切り替えで軽量化をしたほか、以下の点で防水性能も向上しています。
・ラスカットボードそのものの防水性
・ビス頭のシーリング
・カチオンフィラー
まとめ
バルコニーの修繕工事完了後、お客様からは、「梁や柱を取って全部やり替えになるかと思ったが、ならなくてよかったです」との、お声をいただきました。
今回の工事で難しかった点は、構造材の取付(梁と床の根太[ねだ]・手すり壁の地など)に関して、きちんと水平にする点や、強度を担保する点でした。
同様にモルタルのバルコニーが傷んでいる場合は、傷みが激しくなる前に、専門業者に見てもらうことをオススメします。