施工事例
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マンション屋外通路の床のシートがめくれている!シート仕上げではなく防水仕上げにする工事 大阪市城東区
2024.10.29
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地域 :大阪市城東区
建物の種類:鉄骨造7階建て
築年数 :約30年
工事の種類:防水補修
広さ :約12㎡
作業人員 :約4人工
基本情報
- 費用
- 約15万円
- 工期
- 約4日間
施工内容
- 既存の塩ビシートをめくる
- 出隅の欠損を補修する
- プライマー材を塗布する
- カチオンフィラーで処理する
- 塗床材を塗布する
大阪市城東区のHマンションにて、屋外通路の防水補修工事を行いました。
依頼はマンションの管理会社様からで、これまでにも同マンションの外壁工事を数回、ご依頼いただいています。
今回は「通路の床のシートが剥がれている」とご相談をいただき、現地調査に伺いました。
通路の床には塩ビ防滑シートが貼られていて、経年劣化などにより剥がれている箇所や膨れている箇所が見られました。
Hマンションが建った後に、隣にショッピングセンターが建ちました。
その影響で地盤が下がってしまったため、ショッピングセンター側の業者が、通路の基礎の補修を行い、塩ビ防滑シートで仕上げたという経緯があり、それが今から約20年前のことだそうです。
特に目立ったのは、出隅の割れでした。
表面シートだけではなく、下地のコンクリートまで割れてしまっています。
おそらくこの出隅部へは、自転車のペダルなどがぶつかることが多いため、割れが深刻になったものと思われます。
通路はマンション裏の駐輪場へ続いていて、歩行者や自転車が通ります。
「このままでは通行しにくいので、何か対策をしてほしいです」とのご要望がありましたので、「既存の塩ビ防滑シートを剥がして、防水仕上げに変えるのはどうですか?」と提案させていただき、工事に至りました。
同じように塩ビシートを貼ると、経年劣化で再び膨れ・めくれが発生して通行しづらくなり、つまづきリスクが生じます。
いっぽう防水仕上げは、塩ビシート貼りと比較すると時間がかかってしまうものの、耐久性が高いです。
上記の理由から、塩ビシート仕上げではなく、防水仕上げを提案しました。
工事前にあった防滑性能(滑りにくさ)を維持するために、トップコートの中に「珪砂(けいさ)」という素材を混ぜて、表面をザラッと仕上げました。
今回のマンション通路の防水補修工事の流れ
それでは以下で、今回のマンション通路の防水補修工事の流れを説明します。
【1】既存の塩ビシートをめくる
既存の塩ビシートを、スクレーパーなどを用いながらめくりました。
シートをめくるだけではボンドが残ってしまうので、ボンドも削りながらめくっていきます。
(ボンドが残ると、防水を平らに仕上げることができなくなります。)
下地のコンクリートがしっかりしていたので、綺麗に手早く作業することができました。
【2】出隅の欠損を補修する
先述したように、出隅部は劣化が激しく、下地のコンクリートも割れていたため、軽くて丈夫な樹脂モルタルを用いて補修を行いました。
当たっても痛くないように、わずかに角を丸くしています。
【3】プライマー材を塗布する
プライマー材を塗布しました。
【4】カチオンフィラーで処理する
カチオンフィラーで下地処理を行いました。
工事期間中でも歩行者や自転車が通れるように、施工範囲を分けて(通り道を常に確保して)作業を進めていきました。
元々の水勾配は適正に付けられていたため、それに沿って施工しました。
また雨水枡などの蓋があったため、そこは養生をして材料を塗らないようにしました。
【5】塗床材を塗布する
滑りにくくするために珪砂を混ぜたエポキシの塗床材を、2回塗りしました。
以上の工程をもって、今回の防水補修工事は完了です。
先述したように、通り道を確保するために作業範囲を分けた都合で、約4日かかりました。
まとめ
工事の結果、マンションの通路は以前よりも安全に歩行できるようになりました。
お客様(管理会社様)も、「以前のシート仕上げよりも、今回の防水仕上げのほうがよいと思う」と仰られていました。
今回のような長尺シートは、経年劣化で硬化し、縮んで浮いてくることがあり、歩行に影響を及ぼします。
施工から10~15年経過したらシートを貼り替える、もしくは今回のように防水仕上げに替えることをオススメします。
1度プロに見てもらって、どのように補修をするのがよいか判断してもらうとよいでしょう。