ビルの雨漏り調査と防水と外壁塗装工事　大阪市　Nビル(前編)

2015.04.01

今回ご依頼があったのは、1階が商業スペースで2階と3階が居住スペースになっている大阪市のビルです。雨漏りがあるとの事だったので、調査をさせて頂きました。

雨漏り跡が多数

調査をさせて頂いたところ、２～3階の天井には雨漏り跡が多数あり、外壁にはヒビ割れが起こり、更には屋上の防水にもひび割れや剝がれている箇所が多く見られました。
雨漏りの原因は屋上と外壁だろうと容易に推測できました。雨漏り調査の結果、外壁と屋上全ての防水工事をご提案させていただきました。

ちなみに、雨漏り跡が目立つまで気づかなかった理由は、1階の店舗しか利用が無く、2階と3階の居住スペースは全く利用してなかったからだそうです。

外壁塗装工事の内容

外部に仮設足場を組んだ後に、外壁のひび割れをしている箇所にシーリング処理を施しました。
割れにはいたらないが、少しの削れや小さな穴等の破損部へは、樹脂モルタルを埋め補修と成型を施しました。
そして外壁と屋根に対して塗装の塗り替えを行い、屋上やバルコニーは既存の防水層の脆弱な箇所を捲って下地処理を施した後に通気緩衝シートを貼るタイプのウレタン塗膜防水を施しました。
※通気緩衝シートとは、防水層に伝わる建物の揺れを軽減する役割を持っています。

この通気緩衝シートを使うことでヒビ割れが起こりにくくなり、ひび割れが起こりにくい為に次回の塗装工事の際には下地をいじらずに塗装しなおすだけで済むので、次回の工事費用が格段に安くなります。

また今回、外壁自体が古くなっているので吸い込みが激しく、通常よりも1度多めの4度も外壁塗装を行いました。

外壁塗装工事編

(1)施工前の写真です。

(2)天井の雨漏り跡の状況です。

 
(3)これも雨漏り跡です。

 
(4)屋上の防水工事前です。既存の塗膜防水が破損しており、ひび割れ等が見えます。

(5)既存の塗膜防水のひび割れ部分です。 

(6)外壁部にもひび割れがありました。

(7)外部の仮設足場組の許可証と工事工程表です。

 
(8)仮設足場を組み立てた状態です。

 
(9)足場組にシートを貼る事で、防塵対策や足場組の倒壊防止になります。

(10)１階のヒサシみたいなシングル屋根の天井部分の破損状況です。

(11) シングル屋根の天井部下地材が永年の雨漏りにより腐っています。

(12)シングル屋根の天井部の腐っていた下地材を捲りました。

(13)シングル屋根の下地材を新しく貼っていきます。
 

(14)下地材を貼った後に隙間を埋めるシーリング処理を施しました。

(15)シングル屋根の塗装仕上げが完了しました。

(16)外壁破損部にシーリング処理及び樹脂モルタルを使って補修。

(17)ここもシーリング処理と樹脂モルタルで補修を施しました。

(18)３階バルコニーの物置はトタン屋根で壁との間に隙間がありました。

(19)トタン屋根と壁との取り合い部にシーリング処理を施し、隙間を埋めました。

(20)３階バルコニー物置のトタン屋根に塗装仕上げを施し綺麗になりました。

 
(21)補修処理を施した外壁の塗装前です。

(22)後々の塗装剥離を防ぐために、事前に高圧洗浄をして汚れ等を落としました。

(23)微弾性フィラーという外壁塗装の下地を塗っています。
(これは細かいひび割れを埋めて、更にひび割れが発生しにくくしています。)

(24)外壁にシリコン塗装を行いました。(１回目)

(25)シリコン塗装(２回目)

(26)１階シングル屋根の塗装下塗りをしています。

(27)１階シングル屋根塗装２回目

(28)１階シングル屋根塗装３回目

(29)１階シングル屋根塗装４回目
(屋根自体が古くなっていたために塗装の吸い込みが激しかったので、通常よりも１回多めに塗りました)

(30)３階バルコニーの手摺りが鉄製で赤錆が出ていたので、錆止めに塗装を施しました。

(31)外壁とシングル屋根の塗装が仕上がりました。

(32)換気フード部分の塗装も仕上がりました。

(33)これで外壁塗装工事は完了です。 

居住スペースの２階と３階に長い間住んでいなかった為に、雨漏りの発見が遅れたようでした。
借家オーナーさんや長い間立ち入っていない家をお持ちの方はこの記事を見て頂いた機会に雨漏りが無いかの調査をされることをオススメ致します。
水漏れ跡みたいなものが見えるが原因不明で困っている場合等、お気軽に防水市場までご相談ください。

次に屋上の防水工事を行いましたが、施工内容に関しては次項でご案内させて頂きたいと思います。

→防水工事のヤマナミ

←Nビルの防水工事(後編)