施工事例
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エントランスの屋上の防水工事(排水勾配処理) 尼崎市 Dマンション

2015.05.29

エントランスの屋上の防水工事(排水勾配処理) 尼崎市 Dマンション
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エントランスの屋上がプールみたいに

今回はプールと化したエントランスの屋上の防水工事をさせていただきました。

弊社が施工した箇所に雨水等が溜まり、プール状態になっていた事が半年後に発覚しました。

原因は、エントランスの屋上床部に排水用の勾配が無かった為でした。
元々の既存防水層の上から塩ビシート防水を半年前に行っておりましたので、建物の建設時当初から勾配が足りなかったのではないかと思います。

幸いにも雨漏りや浸水等は無く、既存防水層もシッカリとした状態でしたので、防水層を剥がして勾配処理をするとなると施工費用と日数が多くなってきます。
その為、最低限の費用で済むように、既存防水層を残した状態で勾配処理をする事を提案させて頂きました。

基本情報

費用
約10万円
工期
3日間、6人工

施工内容

  1. 勾配処理の下地設置
  2. 下地合板と塩ビシートの貼付
  3. ローラー転圧
  4. ジョイント部のシーリング処理

施工工程


(1)下地材取付の為の木枠を設置しています。


(2)木枠の上に下地用の合板を設置しています。


(3)合板をこのように設置して勾配をつけます。


(4)排水がしやすいように、排水口部分を大きく下げています。


(5)塩ビシート用のボンド材を塗布しています。


(6)合板全体にボンド材をを塗布しています。


(7)塩ビシートへもボンド材を塗布しています。


(8)ボンドが程良く乾燥した後に、シートの貼付を行います。


(9)ボンド材を塗布した塩ビシートと合板を転圧して、
  合板と塩ビシートの間の気泡を出しながら接着しています。


(10)入り隅も専用の器具で転圧しています。


(11)シートのつなぎ目(ジョイント部)を溶着材にて接着をしています。


(12)シートの隅もシッカリと熱風機にて接着をしています。


(13)隅の角はシートの収まりが悪いので、接着効果と防水効果を上げる為にパッチ材を貼りつけます。


(14)接着を行ったジョイント部にシーリング処理を施しています。


(15)すべて部分を接着が完了し、排水勾配処理が完成です。

今回の工事について

実は勾配処理をするだけであれば、左官工事を行ってするという方法もありました。
ただ、左官でする場合は大幅に厚みが増す事もあり、屋上の自重が重たくなってしまうので、
建物にとってあまり良くない可能性がありました。
更には、左官工事でする場合は下地だけで15万程かかるので、施工費用も倍以上になってしまいます。
そういったこともあり、今回は既存防水層を残した状態で、塩ビシート防水を行いました。

狭い場所なので、ウレタン塗膜防水の方が安く済んだのでは?

 少し知識のある方であれば、こう考える方もおられるかもしれませんが、
元々の下地がアスファルト防水の為、ウレタン塗膜防水にすることが出来ませんでした。

理由としては 。
・アスファルト防水は、アスファルトルーフィングというシートを複数枚貼りつけて、保護用のモルタルを塗ったもの。
・ウレタン塗膜防水は、粘度の高い液体を左官屋さんが使うようなコテを用いて、塗っていくタイプのもの。
貼るタイプのアスファルト防水の上に塗るタイプのウレタン塗膜防水をすると、防水層の動き方が違ったり、接着性が悪かったりと相性が良くありません。
こういった事情から、塩ビシート防水で施工致しました。