施工事例
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築50年補修歴なしのビルのバルコニー!手すり内部にも防水材を注入して防水対策 大阪市阿倍野区
2025.08.16


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after
地域 :阿倍野区
建物の種類:鉄骨5階建て
築年数 :約50年
工事の種類:防水・注入
施工箇所 :5階バルコニー部
施工範囲 :約35㎡
作業人員 :約15人工
基本情報
- 費用
- 約60万円
- 工期
- 約1週間
施工内容
- 下地調整
- プライマー塗布
- 手すり補修処理
- 土間部通気シート貼り
- 溝部ウレタン防水材塗布及びメッシュクロス貼り
- 立上げ部ウレタン防水材塗布及びメッシュクロス貼り
- 土間部ウレタン防水材塗布及びメッシュクロス貼り
- 巾木部シーリング処理
- トップ材塗布
外壁などの工事をご依頼いただいているビルオーナー様より、「4階の天井などに漏水がある」とご連絡をいただき現地調査から行った事例です。
ビルの4階上部はルーフバルコニーで、既存モルタルの劣化・破損が多く見受けられました。
築50年のビルですが、雨漏り工事を行った形跡はありません。
既存の防水は、モルタルの下にアスファルト防水を施工していると見受けられます。
手すりの鉄部分の破損も見られ、朽ちてなくなっている個所もあります。
手すりの破損部分から侵入した雨水が土間に流れ、下の階に流れ出ることも多いです。
5階ルーフバルコニー部への防水工事、手すり鉄部への補修処理と、手すり下部に穴をあけて防水剤を注入するといった工事を施工しました。
1.下地調整
下地調整として、まず立ち上がり部分に「水性エポキシカチオンフィラー」という下地調整材を塗布します。
立ち上がり周囲にあるパラペットや溝部といった傷みが強い部分にも下地調整材を塗布します。
ここ以外の土間部分は、シートを貼ります。
2. プライマー塗布
防水剤の密着性を高めるために、プライマーを塗布しているところです。
土間部分にもプライマーを塗布していきます。
3. 手すり補修処理
手すりの台座部分にプライマーを塗布したところです。
劣化が激しい手すりの支柱根元の下端から5センチ程度の位置に、ドリルで穴をあけているところです。
この後注入する「エポキシ樹脂グラウト材」は水に反応して固まるため、固まった部分より下に水が漏れないように、この部分にある程度の厚みを持たせます。
ドリルで穴をあけたところです。
すべての手すりの支柱部分に、ドリルで穴をあけていきます。
すべての手すりの支柱部分に穴をあける作業が終わりました。
手すりの破損が激しい部分は、「グラインダー」という電動工具でカットします。
朽ちてなくなっているような部分は、雨水の侵入口になってしまうので取り除かなければいけません。
端部の小口(断面部分)はパテ処理を施します。
上の画像が手すり内部に注入する「エポキシ樹脂グラウト材」です。
二液性なので、2つの材料を混ぜて準備していきます。
先ほど手すりの支柱下部にドリルで穴をあけた部分に、エポキシ樹脂グラウト材を注入している様子です。
コーキングガンに充填して注入し、水と反応してエポキシ樹脂グラウト材が膨らむことで手すり支柱内からの雨水の侵入を防ぎます。
エポキシ樹脂グラウト材は、ドリルであけた穴から溢れるまで注入します。
これをすべての手すり支柱部分に施工しました。
エポキシ樹脂グラウト材が少し穴から溢れている様子です。
もう少し注入していきます。
エポキシ樹脂グラウト材がここまで溢れたら注入完了です。
このまま硬化を待ちます。
エポキシ樹脂グラウト材を硬化しているところです。
画像のようにまだ穴があいていますが、最後はパテで埋めてふさぎます。
今回のような傷みの激しい手すりは、上記のような方法で防水して、手すり部分はさび止めと塗装で仕上げる方法がおすすめです。
今回はご予算の都合で防水まで施工いたしました。
4. 土間部通気シート貼り
土間部分に通気シートを貼っているところです。
ルーフバルコニーの周囲以外は「ウレタン塗膜防水通気緩衝工法」を採用しており、通気シートを貼っていきます。
雨水を排水する「ドレーン」を取り付けているところです。
蛇腹ホースが付いた「改修用ドレーン」なら、工事のコストを抑えながら雨漏り対策ができます。
5. 溝部ウレタン防水材塗布及びメッシュクロス貼り
溝部と通気シートのつなぎめ、その周囲にメッシュクロスを貼り、ウレタン防水材を塗布しているところです。
6. 立上げ部ウレタン防水材塗布及びメッシュクロス貼り
立ち上がり部分にも、ウレタン防水材の塗布とメッシュクロス貼りを施工します。
7.土間部ウレタン防水材塗布及びメッシュクロス貼り
土間部に1層目のウレタン防水材を塗布しているところです。
土間部全体にウレタン防水材を塗布しています。
ウレタン防水材の2層目を塗布ができたところです。
ウレタン防水材は2層塗布します。
8. 巾木部シーリング処理
巾木部分にシーリング処理を行っているところです。
このシーリングは巾木の目地の役割で、外壁もかなり傷んでいたので実施しました。
9.トップ材塗布
ウレタン防水材が乾いたため、立ち上げ部からトップ材を塗布していきます。
土間部にトップ材を塗布しているところです。
土間部分のトップ材の塗布が終わったところです。
これで防水工事は完了となります。
まとめ
今回のビルは手すり部分の劣化が激しかったので、防水材として「エポキシ樹脂グラウト材」という液剤も注入しました。
塗装して終わり、という他社も多いですが、この注入をすることでしっかりと防水できます。
工事の施工が終わり、無事に雨漏りも解消しました。
雨漏りしていた部分の下階層は部屋と廊下があり、雨が強い日は水が漏れてしまうことから入居者は入れておられませんでした。
工事後は、事務所用のテナントとして入居者がほぼ埋まったそうです。
今回のビルは築50年、補修などの工事は1度も行われていません。
屋上がある場合は、防水面を専門業者にきちんとチェックしてもらった方が良いです。
手すりの劣化が激しい場合、塗装だけでなく防水の観点で考えるべきです。
ヤマナミでは10年保証サービスがあります。
万が一施工後も不具合があった場合はきちんと保証いたしますので、安心してお任せいただけます。
〇 屋上の防水工事
〇 ベランダの防水工事
〇 バルコニーの防水工事
など、当社で防水工事を実施させていただいたお客様に、防水市場(株)ヤマナミ独自の10年間の防水保証をお付けしています!