施工事例
works
営業中の鉄骨2階建倉庫で外壁の撤去および下地工事! 大阪市東成区
2025.12.15
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before
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after
地域 :大阪市東成区K様倉庫
建物の種類:鉄骨2階建て
築年数 :約40年
工事の種類:足場組み・塗装等
施工箇所 :屋根廻り等
基本情報
- 費用
- 約200万円
施工内容
- 工事前の状態
- 既存の外壁を撤去
- 庇(ひさし)部分の撤去
- 下地の施工
今回は、「電線が近い鉄骨2階建倉庫の外壁屋根廻り工事!足場を使って屋根の状態もチェック 大阪市東成区」 で施工させていただいた続きの工事となります。
前回の記事では、外壁工事の前半として足場組み・電線防護管取付、屋根立上りトタン部分の塗装までを解説しました。今回ご紹介するのは、その後の外壁下地工事です。
今回の事例は3つに分けてご紹介しており、この後の作業は「鉄骨2階建倉庫の外壁塗装!防水屋は下地に力を入れて長持ちさせる 大阪市東成区」で完成となります。
(費用については、今回の工事とこの後で行った工事を合わせた金額となっています。)
1.工事前の状態

パラペットの天端にある笠木部分です。
その下には高さ1mほどの板金が張ってあります。
基本的に外壁は、金網(ラス)を張った上から左官工事の下地を施す「ラス下地+モルタルで仕上げ」で仕上げてありました。
しかし暴風で傷んだため笠木下の外壁部分だけモルタルを落とし、板金を張っている状態です。
板金は大きな傷みがないのでこのままの状態として、板金下のモルタル部分を改修します。

排気口のルーバーの状態です。
錆がひどく、下の方まで垂れています。
2.既存の外壁を撤去

ラス下地+モルタルで仕上げられた既存の外壁を除去するために、サンダーでカットしているところです。
まずは上部の板金部分との縁をカットしていきます。

カットした下の部分の下地を撤去していきます。

外壁の撤去はハツリ機という専用の機械とハンマーで行い、Cチャン(骨組み)や鉄筋は基本的にそのまま残します。
既存外壁の撤去は、一番下まですべて行います。

写真のように、Cチャンと鉄筋を残してモルタル材のみを撤去しています。

写真の右手にシャッターがあり、左手は内側が断熱材だけだったため撤去しました。
そのため、この部分は一旦壁がない状態となります。

ご依頼主様はこちらの倉庫で営業中なので、人の出入りがあります。
外壁は厚い部分だと2~3cmほどのモルタルで、落下して人に当たってしまうと大事故になるため、養生は必須です。
足場1段ごとに落下養生をして、万が一モルタルが落下しても下まで落ちないようにしました。
一番下の部分は、もしモルタルが落下してもシャッターの上で受けられるようにしています。
この状態で、既存外壁の撤去作業(ハツリ)を上から順番に実施しました。
3.庇(ひさし)部分の撤去

シャッターの上の庇部分です。

庇部分も錆が出て傷んでいるので、撤去していきます。

庇の下地は、写真のように木材で造られています。
下地はまだ使用できる状態と判断したため、残しています。

残したCチャンと鉄筋に白い錆止めを塗布しているところです。
錆止めは1層塗りで施工しています。

Cチャンと鉄筋部分はすべて錆止めを塗布していきます。
4.下地の施工

下地の角材を取り付けているところです。
450mm程度の間隔で角材を設置していきます。

ビスを打っているところです。

下地の角材は、できるだけフラットになるようにビスで調整しています。
下地が錆で膨らんでいることもあるので完全にフラットにすることは難しく、できる範囲で実施します。
もし完全にフラットにしたいなら、下地からやり替えなければなりません。

回り込んだ側面にも下地の角材を取り付けました。

下地のボード材を貼っているところです。

下地のボード材の素材は、「構造用合板」というものです。
ボード材はあえて直線ではなくジグザグに張る「千鳥張り」という手法を使い、目地の位置が揃わないように施工しています。
千鳥張りにすることで、経年劣化によるひび割れを防いだり強度を高めたりといった効果が期待できるためです。

下地のボードを施工することができました。
この後は塗装に移りますが、「鉄骨2階建倉庫の外壁塗装!防水屋は下地に力を入れて長持ちさせる 大阪市東成区」で紹介させていただきます。
まとめ
今回の外壁下地工事では、既存の外壁の撤去に特に気を付けました。
工事しているビルは営業中で人の出入りがありますから、モルタルが落下して当たってしまうと大変なので養生が必須です。
またモルタルは下から撤去すると一気に落ちてしまう場合があるので、上から順に丁寧に作業をすすめました。
今回の工事期間中はずっと晴れており、天気に恵まれていました。
もし工事期間中に雨が降った場合は、笠木から垂らしてある養生を伸ばしてさらにしっかり養生することになります。
