施工事例
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ハイツの陸屋根にFRP防水 大阪市 Kハイツ(後編)

2015.09.18

ハイツの陸屋根にFRP防水 大阪市 Kハイツ(後編)
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FRP防水 通気緩衝工法

前回の下地編に引き続き、大阪市にある築20年程のKハイツのFRP防水工事編です。
防水工事全てに言える事ですが、下地がものすごく大切なので、前回の記事で重点的にご説明をさせて頂きました。 
今回はFRP防水の通気緩衝工法について触れていきます。 

FRP防水とは

FRP防水とは、強化繊維プラスチックを用いる工法で、ウレタン防水や塩ビシート防水などの防水工法の1つです。
特徴としては、他の防水に比べて軽いだけでなく、非常に強度が高く、歩行や車両の走行が可能です。その為、ショッピングモール等のガレージなどでも採用される非常に高機能な防水工法です。
ただし、プラスチックの弱点として、紫外線に長期間当たると劣化し、ひび割れを起こす事があります。その為、トップコートを定期的に塗り替える必要はありますが、定期的なメンテナンスをすることにより優れた防水性能と美観を保つ事が可能です。 

下地補修後のFRP防水(通気緩衝工法)の流れ

通気緩衝シートを貼る
↓ 
脱気筒を取りつける。

プライマーを塗布する。

樹脂を塗布する。 

樹脂を塗布したところの上にガラスマットを敷く。

ガラスマットに樹脂を含ませながら塗布する。

トナーとワックスを混ぜた樹脂材を塗布する。

トップコートを塗布する。 


基本情報

費用
約60万円
工期
約2週間、約24人工

施工内容

  1. 通気緩衝シートを貼って脱気筒の取付。
  2. FRP樹脂を塗装する。
  3. トップコートの塗布。

防水工事の内容


前回の記事はクラックのシーリング処理を施した後、ジャッキでフェンスを上げたところで終わっておりました。
今回はこの続きからになります。


FRP防水塗装を行う前に通気緩衝シートを貼っています。


通気緩衝シートを張った後で、FRPの防水層を形成していきます。


通気緩衝シートに脱気筒を取り付けました。

通気緩衝シートとは

通気緩衝シートは名前の通り、空気を通して衝撃を緩和する役目があります。
具体的な効果を下記に載せております。
・下地層に溜まった水分による膨れが起きない様に、脱気筒を取り付け通気をさせて湿気を抜きます。
・衝撃を緩和させてくれる事により、地震や風などで建物が揺れる事によって発生する、クラックに追従して起こる防水層の割れを防ぎます。
・上の2つの効果により、既存防水層を撤去せずに施工できるので工期が短くなり、工事費用も安くなります。


工事途中の写真ですが、フェンスを仮設架台に載せております。


FRP防水層の1層目を形成しました。


パラペット部分にもFRP防水層を形成しております。
白い線が見えますが、これがガラス繊維です。


FRP防水層形成途中に、段差部分を研磨して平滑にしています。


トップコート前のFRP樹脂塗布の際は、トナー材とワックス材を混ぜたものを塗ります。

トナー材とワックス材の役目

FRP樹脂とトップコートの相性が悪いので、それを緩和するためにトナーを入れています。
また、FRP樹脂は硬化すると油分が浮き出てくるので、この油分を抑えるためにワックスを混ぜます。
油分が浮き出てくるのを放置すると、防水層の耐久年数が落ちる事になります。 


トナー入り樹脂の塗装が完了してから、トップコートを塗布しました。


塔屋部の防水層形成も完成したので、これから端末金物を取りつけます。


端の方に端末金物を取りつけて、塔屋部は完成です
※端末金物は、防水層は角から捲れる事が多いので、それを防ぐために付けています。


フェンス架台でFRP防水層が傷つかないように、ゴムシートの上に設置しました。
これですべての工程が完成です。

仕上がり写真


これで歩行しても破損しにくい防水層の完成です。

ヤマナミから一言

今回の防水工事のポイントは、FRP防水をする時の下地です。 
最初の方にも記載させて頂いた通り、FRP樹脂は非常に軽くて硬い反面割れるリスクをもっております。
その為、通気緩衝シートのようなシッカリとした下地が必要になりますし、パラペットの角の収まりを良くするためのちょっとした工夫も必要になってきます。
今回はその下地の重要性を知って頂きたくて、FRPに重点をおいて書かせて頂きました。 
また、他の防水層に比べると耐久年数が短い防水工法になので、定期的なメンテナンスが非常に大切です。
メンテナンスのサインはトップコートが薄くなってきているなと思った時ぐらいがちょうど良いです。
トップコートが劣化、変色、捲れてきている場合は赤信号です、すぐにメンテナンスを依頼することをオススメ致します。
防水層自体が割れてしまうと、工事工程が多くなってしまう為、結果的に工事費用が高くなってしまいます。
もし、大阪でFRP防水のメンテナンスを考えておられる方は株式会社ヤマナミにご相談ください。

→ FRP防水工事なら大阪の防水市場 株式会社ヤマナミにお任せください。