施工事例
works
ベランダをウレタン塗膜防水工事 尼崎市 Rマンション
2016.11.29
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今回は、『尼崎市にある、RC造7階建てのマンションの最上階にあるお部屋のベランダ(バルコニー)にウレタン塗膜防水工事を施工した事例』です。
マンションのベランダの防水性と美観を気にされて防水工事のご依頼
以前からご依頼を頂いていた尼崎市のマンションの管理会社様から、バルコニーの防水性と美観が気になるとの事で補修工事のご依頼を頂きました。
築20年程のマンションの最上階にあるお部屋のバルコニーは30平米あり、雨漏り等は起こっていませんでしたが、ポリマー防水が古くなって剥がれていたり、細かいヒビ割れがある等、劣化していました。
ご依頼者様は、入居者様の入れ替わりのタイミングでお部屋の補修を考えられたようで、別の業者さんに外壁の塗装を依頼し、ヤマナミには30㎡のバルコニー全面の防水工事のご依頼を頂き、ウレタン塗膜防水工事を施工しました。
今回のウレタン塗膜防水では3回の重ね塗りを行っていて、1層目を塗った後にメッシュクロスを貼っています。通常の2回塗りで厚みが取れていれば問題ありませんが、今回は3回塗りを行っています。
そのウレタン塗膜防水の上に防滑シートを貼っています。
防滑シートを貼る事で、滑りにくくなる等の実用性や美観性が上がるだけでなく、防水層を保護する効果もあります。
また、シーリング材には通常より固めの防滑シート専用のシーリング材を使用しました。
防滑シートは床に貼りますので、踏んだり掃除したりする事による摩擦が原因でシートの間に水が入り、剥がれたり膨れたりしやすいため、 固めのシーリング材を使用します。
専用のシーリング材は通常のものに比べて価格も高くなります。以前に防滑シートを貼ったお客様のときは、費用を抑えたいので通常のシーリング材を使用ほしいとの御用がありましたが、2年くらいでボロボロになってしまいましたので、防滑シートを貼る際には専用のものをお勧めしています。
基本情報
- 費用
- 約30万円
- 工期
- 約10人工・約10日間
施工内容
- カチオンフィラー(下地材)塗布
- プライマー材塗布
- ウレタン塗膜防水塗布
- メッシュクロス材貼り付け
- 露出部ウレタン防水トップコート材塗布
- 防滑シート用ボンド材塗布
- 防滑シート貼り
- 防滑シート端末部シーリング
ベランダのウレタン塗膜防水工事の工程
ベランダの防水工事は以下の工程でウレタン塗膜防水工事を行っています。
ベランダの清掃
ウレタン塗膜防水工事の前にベランダをケレン掛けして清掃しました。
カチオンフィラー(下地材)塗布
まず、カチオンフィラーという下地材を塗布しました。
ベランダにはもともとポリマー防水が施されていましたが、傷んでいる状態で小さいひび割れもあったため、最初に下地の処理を行っています。
ベランダの立ち上がり部にも塗布しています。
ベランダ全面に塗布しました。左側はカチオンフィラー材が乾いている状態で、右側が塗りたての状態です。
塗布した下地材が乾いた状態のベランダです。
中央に伸縮目地があったため凹んでいますが、後からシーリング処理を施しています。
ベランダのL字部分にも同じ施工を行いました。
ベランダには勾配がついていて、外側に水が流れるようになっています。
プライマー材塗布
伸縮目地のシーリング処理の後に、ベランダ全体にプライマー材の塗布を行いました。
ウレタン塗膜防水塗布及びメッシュクロス材貼り付け
ウレタン塗膜防水の1層目を塗布した後、メッシュクロス材の貼り付けを行いました。
メッシュクロス材は、主に防水膜厚を確保するために用いります。ベランダのサイズや形状に合わせてハサミで切り、しわや空気が入らないように引っ張って貼っていきます。
ベランダの右側がメッシュクロス材を貼った状態ですが、引っ張りすぎると伸びてしまうため、注意が必要です。
ウレタン塗膜防水の1層目とメッシュクロス材の貼り付けがを行った後のベランダです。
床に貼っているメッシュクロス材は1メートル幅のものを使用し、立ち上がり部分は立ち上がりの幅に応じて使い分けています。
ウレタン塗膜防水2層目、3層目塗布
メッシュクロス材の上から、ウレタン塗膜防水の2層目の塗布を行いました。
さらに、3層目のウレタン塗膜防水の塗布を行いました。
露出部ウレタン防水トップコート材塗布
立ち上がりの部分等にウレタン防水トップコート材を塗布しました。
ベランダ全面ではなく、防滑シートを貼った後に露出する部分に塗布しています。
今回のトップコート材は、色をご依頼者様に選んで頂き、ベージュアイボリーのものを使用しています。
ベージュアイボリー以外にもグレーやグリーン等、何種類か色がありますが、ベランダやベランダの場合は日差しが当たるため濃い色はお勧めしていません。
防滑シートを貼る工程
防滑シートは以下の工程で貼っていきます。
ウレタン塗膜防水を施したベランダの床の防水層の上に防滑シートを貼る事でその防水性がさらに良くなります。
防滑シート用ボンド材塗布
防滑シートを貼るために専用のボンドをベランダの床に塗りました。
ボンドはベッタリ塗るとシートの付きが良くないため、櫛目で塗っています。
奥のシートの下はまだ塗ってない状態で、ボンドを塗ったところはは歩けないため、そのシートの上を歩いて移動します。
ボンドが塗りたての状態や乾きすぎ状態でも防滑シートを貼りにくいため、つやがなくなり、触っても手につかなくななったくらいが適しています。
防滑シート貼り
防滑シートを順番に貼っていきました。
今回は、タキロン株式会社製の防滑シートを使用しています。
ベランダのL字部分にも同じように貼っています。
タキロン製の防滑シートの特長は、柔らかさにあります。
他社の防滑シートと比較しても一番柔らかく、収まりが良いので改修工事のときにはよく使用しています。
使用する防滑シートはお客様がデザインで選ばれる事もありますが、デザインは似ているものが多いため、お任せ頂いたときは厚みや柔らかさの違いで選びます。
梯子の部分は先に防滑シートをある程度切っておき、最後にカッターで切って調整しています。
防滑シートを貼った後は、防滑シートのジョイント部分を溶着棒というひも状のものを溶かしてつないでいます。
左から3本目の少し広い目地の部分がジョイント部分で、ライスターという器具を使用して溶着棒を溶着しています。
防滑シート端末部シーリング
最後に、防滑シートの端末部のシーリング処理を行いました。
シーリング材をヘラで伸ばしていきます。
養生シートを剥がして工事完了です。
ウレタン塗膜防水と防滑シートで防水性と美観が優れたベランダに
ウレタン塗膜防水を施工するだけも十分に防水の効果はありますが、さらに防滑シートを貼る事で、防水層の保護や滑り止めの効果だけでなく、見た目にも美しいベランダに仕上がります。
一戸建ての住宅ではあまり使用されていませんが、マンションのベランダ等によく使用されていたため、防滑シートについてはお客様もご存知だったようで、施工完了後に「きれいになって良かった」とのお声を頂いています。
今回は、入居者の方の入れ替わりのタイミングでのご依頼でベランダに物がなかったため、防水工事そのものが進めやすかったです。
お住まいの方がいる状態での工事となると、物を移動させたりする必要があるため、その分の工数や費用がかかります。
ウレタン塗膜防水等の防水工事をマンション等の賃貸物件で行う場合は、入居者の方が入れ替わるタイミングをお勧めします。
ベランダのウレタン塗膜防水工事はヤマナミへ