施工事例
works
ベランダからの雨漏りを解消する防水工事 東大阪市
2016.11.30
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今回は、『東大阪市にある、築40年の木造3階建ての一戸建て住宅の2階と3階合わせて15㎡のベランダと外壁に防水工事を施工した事例』です。
オーナー様ご自身で雨漏り修理をされていたベランダや外壁の防水工事のご依頼
防水工事を行った住宅は借家として利用されていましたが、入居されている方が雨漏りに悩まれている事をオーナー様にお話しして、オーナー様からご依頼を頂きました。
実際に建物を調査してみると、ベランダの外壁部分だけでなく、その他の外壁のいたるところにひび割れがあり、そのいくつかのひび割れをオーナー様ご自身で修理されていました。
外壁以外にも、2階のベランダの床に防水処理をされていましたが、ひび割れをセメントで埋められている部分もありました。
最近は個人で外壁のひび割れの補修を行われる方もいて、インターネットでシーリングについて検索すると、シーリング工事の手順ややり方を記載したサイトが出てくるため、DIYで出来そうな感じもしますが、実際には完全に補修できずにすぐに雨漏りが発生したり、間違ったやり方で全く効果がなかったりすることもあります。
ご依頼頂いたオーナー様も、ご自分で修理されたところの雨漏りが止まっていないとの事でしたので、調査を行い、外壁のシーリング工事とベランダのウレタン塗膜防水を施工しました。
基本情報
- 費用
- 約20万円
- 工期
- 約6人工・約1週間
施工内容
- 雨漏りの原因を調査
- 外壁のシーリング処理
- ベランダ部のウレタン塗膜防水工事
雨漏りの原因となっていたベランダの外壁と床に防水工事
今回は、防水工事として以下の施工を行っています。
・ベランダを含む住宅の外壁のひび割れのシーリング工事
・排水口ドレーンの改修
・ベランダの床のウレタン塗膜防水工事
雨漏り原因の調査
雨漏りは、1階から2階、2階から3階の階段室の天井、1階の外壁の内壁天井で発生し、その部分の調査を行い、ベランダを含んだ外壁のひび割れとベランダの床の劣化が原因と特定しました。
階段室の雨漏りは雨が降ると水が流れてくるような状態でした。
木枠の中央の留め具の上から等、1階外壁側の内壁天井部の雨漏りも複数箇所から発生していました。
外壁のシーリング工事
3階のベランダのひび割れや、立ち上がり部の防水の破損、外壁のひび割れに対してシーリング処理を行いました。
ひび割れは外壁のいたるところにあり、その多くが雨漏りにつながるような深いものでした。
使用したシーリング材の量から計算すると、ひび割れの長さは全体で30メートルくらいありました。
外壁のひび割れのシーリング処理施工前です。
外壁のシーリング処理施工後です。
外壁にはモルタルが使用されていて、1階部分も雨漏りしているような状態でしたが、費用のご都合と築40年が経過していた事ため、いつ建物自体を取り壊すか分からないという事で、シーリングのみを行っています。
外壁のシーリング処理施工前です。
モルタルの継ぎ目が劣化で弱くなってきていたため発生したひび割れにより、外壁の塗装が伸びている状態でしたので、外壁と外壁の継ぎ目部分にシーリング処理を行っています。
ベランダの外壁部分にもシーリング処理を行っています。
1階のシャッター部分にはもともと防水対策が何もされていなかったため、シーリング処理を行いました。
今回はシーリング工事のみの施工だった事と、お客様から費用を抑えたいとのご要望もあり、梯子での作業を行っています。
ベランダの破損部斫り(はつり)
防水工事を行うため、オーナー様がご自身で塗られていたセメントを剥がしました。
セメントを剥がしたところにひび割れがありましたので、セメントが塗られていたところを全部斫っています。
セメントを剥がす作業自体は簡単に出来ましたが、剥がすための時間が余分に必要となります。
2階のベランダにはこの後のウレタン塗膜防水が施工しやすいように、オーナー様が行われていた防水塗装も剥がしています。
※オーナー様がどんな防水塗装をされていたか不明ですが、ホームセンターで売られているものを使用していた場合は防水の効果は期待できません。
ベランダの清掃
防水塗装は斫った後、下地のリセットも兼ねてベランダのケレン掛けと清掃を行いました。
改修用ドレーンの取り付け
住宅そのものが築40年が経過しているため、ベランダの排水口内部から雨漏りしている可能性が予想されたので、改修用のドレーンを取り付けました。
※2階と3階のベランダ両方の排水口に改修用ドレーンを取り付けています。
ウレタン塗膜防水処理
2階、3階ベランダの床や立ち上がり部分にシーリング処理を行いました。
細かなひび割れもたくさんあり、全てひび割れに対してシーリング処理を行っています。
2階と3階のベランダにウレタン塗膜防水用のプライマー材を塗布しました。
3階のベランダにウレタン防水材を塗布しました。塗った直後の状態です。
2階のベランダにもウレタン防水材を塗布しました。
2階と3階それぞれ2回塗りを行っていますが、施工方法に大きな違いはありません。
応急処置でも防水工事は専門業者に依頼
今回の住宅は雨漏りがひどい状態で、ご依頼を頂く前にオーナー様ご自身が補修を行うためにセメントを塗ったり、防水処理を行っていましたが、その補修そのものができていませんでした。
その補修部分を剥がすことに時間がかかりましたが、防水工事の施工に複雑なところもなかったため、問題なく行う事ができました。
3階のベランダのひび割れにはセメントを塗っていましたが、セメントは水が浸みこみますので、防水効果はありません。
また、2階のひび割れには下地の処理していなかったため、防水処理を行ってもまたそのひびから塗装が割れてきて防水がすぐに傷んでしまいます。
ご自分で補修しようと考えたときは、穴を塞げば雨漏りが止まると思いがちですが、場所や下地の状況、雨漏りの原因に応じた処理をしなければ、防水工事の効果はありませんので、ちょっとした応急処置でも防水工事専門の業者に依頼した方が良いと思います。
雨漏りの修理の方法はいろいろありますが、プロが行った防水処理が劣化した場合等は剥がさずに上から防水する事も可能です。
例えば、知識がない状態で床にシリコン系のコーキングを塗ってしまったりすると、防水塗装との相性が悪いため、下地をリセットするために剥がす処理が必要になり、その分の時間と費用がかかります。
多少ペンキを塗るくらいなら問題ありませんが、防水対策は専門業者に依頼した方が良いかと思います。
今回もオーナー様が塗られたセメント等を剥がしてから防水工事を行い、「雨漏りは止まっています」とのお声を頂いています。
雨漏りに気付いたら、ご自分で修理をする前にまずは防水工事の専門業者の診断を受けることをお勧めします。
ベランダのシーリング工事はヤマナミへ