施工事例
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排水口が詰まり雨水でプール状に!雨漏りしたビル屋上の防水補修工事 大阪市北区
2017.05.11
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今回は4年前に一度雨漏り修理をご依頼いただいたことのある、大阪市北区Mビル様の屋上防水工事の事例です。
気付かないうちに屋上が雨水でプール状態になり雨漏りが発生
遠方にお住まいのオーナー様は、ビル最上階の5階に入っている飲食店の方から、雨漏りしていると連絡を受け、確認に出向かれました。
そして漏水の元と思われる屋上の様子を見に行ったところ、排水口が詰まりプール状態になっており、そのどこかから水が漏れていると考えられ、弊社にご連絡下さったそうです。
水深は3cmほどあり、苔や藻が発生していました。
排水口が詰まった原因はストレーナー固定器具の形状
排水口に取り付けられていたストレーナーを取り外すと、水はすんなり排水されました。排水口の中のストレーナー固定器具には飛来したごみや、屋上に生えた苔がたまっており、そのせいで水が流れなくなっていたようです。
もし、排水管自体が詰まっていた場合ストレーナーを外しても水は流れません。今回、水がたまってプール状態になったのはストレーナーの固定器具の形状が原因でした。
かつて良く使用されていたU字形の固定器具はその形状が釣り針にも似ているのでごみが引っかかりやすく詰まる原因になります。
そこで、今回は小さい排水口でも詰まりにくいフラットなタイプのストレーナー固定器具に交換しました。
雨漏りの原因は長時間の水没により劣化し破損してしまった防水層
たまった水で既存防水層が破損したことが原因で、以前もふさいだ建物自体のヒビ割れに水が入り込み、階下の雨漏りが再発したと考えられます。
防水とはいえ、水泳プールのようにいつも水に浸かっている箇所の防水とは種類が違います。ウレタン防水層はいつも水はけのよい場所での使用が想定されています。長時間水に触れていると、膨張し破損の原因となります。
今回は、膨張した部分を剥ぎ取り、その部分をウレタンシール処理により重点的に補修したのち、段差をなくしながら全面にウレタン塗膜防水を塗布しました。
基本情報
- 費用
- 非公開
- 工期
- 5日間 7人工
施工内容
- ストレーナーを取り外し排水
- 既存ウレタン防水層の膨れ部捲り
- 捲り部周辺にプライマー材塗布後、捲り部にウレタンシール処理
- ウレタン塗膜防水1層目塗布
- ウレタン塗膜防水2層目塗布
- ウレタン塗膜防水3層目塗布
- 全体にウレタン塗膜防水塗布
- トップコート材塗布
- ストレーナー取り付け
今回の工程
1.ストレーナーを取り外し排水
まずは2箇所の排水口のストレーナーを取り外しました。取り外し後、水がスムーズに排水されたので、水詰まりの原因はストレーナーが原因と見られました。
2.既存ウレタン防水層の膨れ部捲り
既存ウレタン防水層の水を含んでブヨブヨになった部分をカッターなどで取り除きます。劣化した部分以外は、まだ防水が機能しているので残します。
3.捲り部周辺にプライマー材塗布後、捲り部にウレタンシール処理
捲った部分の周辺にプライマー材を塗布した後、捲り部にウレタンシール処理をします。写真の黒っぽい部分がプライマー材、白っぽい部分がウレタンシーリング材です。
4.ウレタン塗膜防水1層目塗布
ウレタンシール処理部分を覆うようにウレタン塗膜防水1層目を塗布します。
5.ウレタン塗膜防水2層目塗布
1層目を覆うように2層目を塗布します。だんだん大きくすることで捲り部との段差を調整していきます。
6.ウレタン塗膜防水3層目塗布
再びプライマー材を塗布し、2層目を覆うように3層目を大きめに塗布します。
7.全体にウレタン塗膜防水塗布
全体にウレタン塗膜防水を塗布します。
8.トップコート材塗布
トップコート材を塗布します。足場を確保するため周囲から囲むように塗っていきます。
9.ストレーナーの取り付け
トップコートが乾いた後、つまりにくい新しいストレーナーの固定器具を取り付けて作業は完了です。
まとめ
一般的なビルで利用される防水は水はけの良い場所での使用が想定されています。
今回のように排水口が詰まって水が溜まった状態が続いたり、同じ場所に物を置きっぱなしにしたりすると、その部分の防水層が徐々に水分によって劣化し破れて浸水し、雨漏りをしてしまいます。
そのため、排水口のストレーナーは詰まりにくい物を選んでいただき、また、詰まっていないかの確認をこまめにし、定期的に掃除をすることが大切です。
大阪市北区のビル屋上の防水補修工事ならヤマナミへ