施工事例
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事故につながる外壁タイルの浮きを補修工事 阿倍野区

2017.05.16

事故につながる外壁タイルの浮きを補修工事 阿倍野区
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大阪市阿倍野区のオフィスビルの外壁補修と屋上笠木の板金工事を行った事例です。

浮いて剥がれ落ちる寸前だった外壁タイル

弊社ホームページをご覧になったSビルのオーナー様から「ビルの外壁タイルがはがれそうなので、一度現地に来て確認と調査を行って欲しい。」と、お電話でご依頼いただきました。

お伺いすると、タイルの一部が剥がれ落ちそうになっていたほか、表面には苔が生えており、漏水のあとも見られました。

詳しく調べるため、調査棒で打診したところ、タイルと下地の間にかなりの浮きがあり危険な状態でした。

劣化した屋上の笠木から外壁内部に浸水

また外壁タイルの調査のために立ち入った、屋上の立ち上がり部分の笠木にかなりの劣化が見られました。

Sビル様は築40~50年で、防水工事や、笠木の補修もされていたようです。しかし、それらもかなり昔にされたらしく、ブリキ製の笠木は朽ちて穴が開き下地の木材が露出し傷んでいました。

激しい雨風さらされると、タイルだけではなく笠木も剥落する危険性があります。

さらに、外壁タイルの苔が生えていた部分はちょうど、屋上の床面と同じ高さでした。笠木の破損部分からしみこんだ水が、外壁の劣化の原因となっていたと考えられます。

矢印の点線部分が浸水経路、曲がっている部分がちょうど屋上の床の高さです。下の矢印は底面の漏水部分を示しています。

かなり危険な状態でしたので、早急な外壁タイルの補修と、原因となっている笠木の取替え工事をご提案いたしました。


基本情報

費用
約70万円
工期
約10日間 約10人工

施工内容

  1. 外壁調査
  2. 外壁タイル補修のためゴンドラ設置
  3. 外壁タイル浮き部注入穴あけ・清掃
  4. 外壁タイル浮き部にエポキシ樹脂注入
  5. 樹脂注入穴をセメントで塞ぐ
  6. 剥落しかけたタイルをエポキシ樹脂で接着
  7. 笠木の下地材の取替え
  8. 鋼板笠木取り付け
  9. 笠木取り合い部へシーリング処理

外壁タイル浮き部の補修工事

1.ゴンドラ設置

 

屋上立ち上がり部の笠木にゴンドラのワイヤーを固定する器具を取り付け、垂らしたワイヤーを地上でゴンドラ本体に取り付け引き上げます。電動式なので発電機を使用しました。

2.外壁タイル浮き部穴あけ・清掃

 

ゴンドラから外壁タイルの浮き部分を特定し、浮いたタイルの目地にドリルで穴を開けます。浮きが広範囲にわたる場合、タイル3枚につき1個くらいの間隔で穴を開けていきます。空けた穴から、ブロワーで空洞部分のごみを取り除きました。

3.外壁タイル浮き部にエポキシ樹脂注入

 

目地の穴からグリスポンプでエポキシ樹脂を注入しタイルと壁の隙間を埋めます。

4.樹脂注入穴をセメントで塞ぐ

 

樹脂注入後、穴をセメントで塞ぎます。

5.剥落しかけたタイルをエポキシ樹脂で接着

 

剥落しかけた角のタイルは、一度はがしてからエポキシ樹脂で接着しなおしました。

屋上笠木の取替え(板金工事)

1.笠木の下地材の取替え

 

ボロボロになっていた屋上のブリキ製笠木を取り外し、内部の木製の下地材を取り替えました。既存の下地材が収まっていた部分のモルタル製の枠も劣化してガタガタになっていたので板をかぶせて水平にします。

2.鋼板笠木取り付け

 

鋼製の笠木を取り付けます。木製下地に接着剤で取り付けながら、ビスで固定します。固定したビス周辺や、手すりとの接合部はシリコンでシーリングを行いました。

3.笠木取り合い部へシーリング処理

 

笠木取り合い部周辺に養生したあと、隙間を変成シリコンでシーリングしました。跳ね返った雨水がしみこんで劣化することを防ぎます。

 

まとめ

今回Sビルのオーナー様は遠方にお住まいで、たまたま年末にビルの様子を見にこられた際にタイルの状態に気付かれたそうです。

外壁が劣化して崩落した場合、大変な事故になる恐れがあります。定期的に様子を見て、メンテナンスをすることが大切です。

特に、築年数が古い物件の場合は思わぬ場所が劣化している場合があるので常日頃から注意しておく必要があります。

工事後、オーナー様から「長い間放置していたらこのような状態になるとは思いもしなかった。もう少しで大事故になるところで、早急に対応していただきありがとうございました。」とお声をいただきました。

 

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