大雨の日だけ起こる天井からの雨漏りを外壁補修工事で解消　東成区　介護施設

2017.07.12

今回は大阪市東成区の介護施設の「雨漏り調査とその結果見つかった外壁のヒビ割れの補修工事」を行なった事例です。

「大雨の日だけ1階の天井から雨漏りがあるので見に来てほしい。」

調査をご依頼いただいた建物は鉄骨3階建ての介護施設でした。

以前より1階の職員休憩所の天井から、大雨の日に限り雨漏りがあるとのことで、お困りだったそうです。

大雨の時だけ天井から雨漏りする原因は外壁にあった

中を拝見すると、1階休憩室の外壁側の天井付近の壁紙に、雨漏りによるシミができていました。

大雨の日だけと言うことは、普段の雨では雨水が溜まりにくい外壁に原因があると考えられましたので、外壁を調査しました。

通常水が溜まりやすい、窓の周りや、窓の上に取り付けられた水切り金物取り付け部分周辺の防水は問題ありませんでした。

しかし、外壁に数か所の比較的小さなヒビ割れが見られ、雨漏り箇所と一致しましたので、ここからの浸水とみて間違いないと考えられます。

ヒビ割れからの浸水で雨漏り原因になっていた外壁ALCパネル

介護施設の外壁にはALCパネルが使用されていました。

ALCパネルは家屋の外壁によく使用されているコンクリートパネルで、気泡を含んでいるため軽く断熱性にも優れています。

しかし、強度は普通のコンクリートより弱く、塗装が剥がれると水がしみ込んでしまうというデメリットがあります。

最近のALC外壁はスライド工法と呼ばれる揺れに強い施工がされていますが、以前は、ALC同士をモルタルでガチガチに固定していたため、建物が揺れた際、力の逃げ場がない構造になっていました。

特に角部は力がかかりやすくヒビ割れてしまう事もしばしばあります。

また、窓や金物を取り付ける際に切り取った際の角部も、同様に力がかかりやすく、ヒビが入りやすい箇所となります。

今回もモルタルで施工された、ALCパネルの角部のヒビ割れと、外壁に取り付けられた金物の角を起点とする亀裂でした。

この雨漏り原因と見られるヒビ割れのシーリング工事をご提案しました。

天井の雨漏り原因になっていた外壁のヒビ割れを補修工事する工程

1.雨漏りにつながるヒビ割れ部をカッターでV字にカット

 

作業箇所は2階の外壁で、建物同士の隙間が狭かったため、脚立を立てかけての作業となりました。

シーリング材を注入するために、ヒビ割れ部をカッターで削り、深さ1cmほどのV字の溝を掘ります。 

塗装を剥がすと見える肌色のALCは、軽石のように比較的柔らかな素材ですので、カッターで削ることができます。

このとき、ヒビ割れの両端部は徐々に細くなるように削ります。四角く削ってしまうと、またその角部分から割れてくるからです。

2.V字カットしたヒビ割れ部を変性シリコンでシーリング

 

ヒビ割れを埋めて浸水を止めるために変性シリコンによるシーリング処理を行ないます。

その前に、カット処理したヒビ割れ部の周囲に養生を行います。シーリング処理を行うと、どうしてもその部分だけ周囲の壁との風合いが変わってしまうので、最小限の面積に施工を行なうための養生です。

ヒビ割れ部に掘った溝にシーリングガンで変性シリコンを注入します。

変性シリコンは、下地材や仕上げ材がなくても使用できるシーリング材ですので、表面を整えて作業は終了です。

外壁のヒビ割れを補修した結果、大雨でも雨漏りしなくなった

工事の次の日にちょうど大雨が降りましたが、もう雨漏りしなかったとのことでしたので、やはり原因は外壁のヒビ割れからの浸水だったようです。

 

大雨の日しか雨漏りしない場合、「ちょっとの雨なら雨漏りしないし、すぐ工事しなくて大丈夫だろう」と思われるかもしれません。

外壁の高い位置にある小さなヒビ割れだと、目視で発見することが難しいですし、よほどの吹き降りでない限り一度にしみ込む水の量が少なく、室内まで浸水することもありません。

 

しかし、一度建物に水が入り込む経路が出来てしまうと、中に水がたまり、確実に建物そのものが傷んでしまいます。特にALCは気泡に水を含みやすい建材ですので注意が必要です。

また、ヒビ割れが大きくなると通常の雨でも雨漏りするようになる可能性もありますので早めの補修をおすすめします。

 

大雨の日だけ雨漏りする場合、屋根や窓だけではなく思わぬ箇所から水が入っている可能性もありますので、お気軽に無料の雨漏り調査をご依頼くださいませ。

しっかりとプロの目で雨漏り原因を調査させていただきます。

 

大阪市東成区の雨漏り調査・雨漏り工事ならヤマナミへ